2026年10月31日 Reinvent編集チーム

ニューヨークの2世帯住宅と3世帯住宅の値段。5区の成約価格と1戸あたりの価格

ニューヨーク市で2025年10月から2026年9月までに売れた2世帯住宅(2ファミリーハウス)の成約価格の中央値は、ブルックリン125万ドル、クイーンズ99万5,000ドル、ブロンクス83万ドル、スタテンアイランド94万8,500ドルでした。1戸あたりに直すと、ブルックリンは62万5,000ドル、ブロンクスは41万5,000ドルです。

 

3世帯住宅はブルックリンで160万ドル、クイーンズで132万5,000ドルでした。ニューヨーク市財務局の売買記録から、建物区分02(2世帯)と03(3世帯)の取引を集計した数字です。

 

この記事の要点

  • 2世帯住宅の中央値は、ブルックリン125万ドル、クイーンズ99万5,000ドル、ブロンクス83万ドルです
  • 1戸あたりでは、ブルックリン62万5,000ドル、クイーンズ49万7,500ドル、ブロンクス41万5,000ドル
  • 売れた件数が多いのはブルックリンとクイーンズで、どちらも1年に2,500件を超えます
  • 6戸未満の建物なので家賃安定化の対象にならず、州内の持ち戸数が10戸以下の貸主は正当な理由による立ち退き法の対象外です

 

125万ドルブルックリンの2世帯住宅の中央値
41万5,000ドルブロンクスの2世帯住宅の1戸あたり
2,639件クイーンズで1年に売れた2世帯住宅

 

本日はニューヨークの2世帯・3世帯住宅の値段と、1棟を買って貸すときの決まりを見ていきましょう。

 

 

1. 5区の2世帯・3世帯住宅の成約価格

ブルックリンの通りに並ぶ2世帯住宅

 

 

1戸あたりの値段は一軒家より安い

財務局のローリングセールスから、1万ドル未満の取引と、同じ日に同じ街区で同じ価格が並ぶ一括の取引を除いて集計しました。1戸あたりは、取引ごとの価格を住戸の数で割った値の中央値です。

 

区 一軒家 中央値 2世帯 件数 2世帯 中央値 2世帯 1戸あたり 3世帯 中央値 3世帯 1戸あたり
マンハッタン 685万ドル 81件 380万ドル 190万ドル 530万ドル 176万6,667ドル
ブルックリン 97万5,000ドル 2,582件 125万ドル 62万5,000ドル 160万ドル 53万3,333ドル
クイーンズ 84万ドル 2,639件 99万5,000ドル 49万7,500ドル 132万5,000ドル 44万1,667ドル
ブロンクス 68万5,000ドル 896件 83万ドル 41万5,000ドル 99万5,000ドル 33万1,667ドル
スタテンアイランド 72万ドル 908件 94万8,500ドル 47万4,250ドル 80万ドル 26万6,667ドル

2025年10月〜2026年9月の成約。3世帯住宅の件数はマンハッタン39件、ブルックリン841件、クイーンズ531件、ブロンクス345件、スタテンアイランド31件。

 

ブルックリンでは、売れた2世帯住宅の62.9%が100万ドル以上でした。クイーンズは47.3%、ブロンクスは17.7%です。マンハッタンは件数が少なく、タウンハウスの値段の帯に入ります。

 

 

2. 2世帯住宅がよく売れている地区

ブルックリンの通りに並ぶ2世帯住宅

 

 

件数の多い地区と、その中央値

区 地区 件数 中央値
ブルックリン ベッドフォード・スタイベサント 204件 180万ドル
ブルックリン カナーシー 183件 80万ドル
ブルックリン ボローパーク 139件 195万ドル
ブルックリン ベイリッジ 111件 144万5,000ドル
クイーンズ フラッシング北部 161件 143万ドル
クイーンズ アストリア 137件 132万5,000ドル
クイーンズ リッチモンドヒル 131件 91万ドル
ブロンクス ベイチェスター 92件 77万3,750ドル
ブロンクス スロッグスネック 65件 86万ドル

地区は財務局の記録の区分による。2世帯住宅の件数の多い順に、各区から抜き出した。

 

同じブルックリンでも、地区によって中央値は80万〜195万ドルと2倍以上違います。値段は建物の大きさ、駅までの距離、通りの並びで変わるため、地区の中央値は入口の目安として使います。クイーンズのアストリアや隣のウッドサイドの街の様子はウッドサイドの記事でも見ています。

 

 

3. 1棟を買って貸すときの決まり

ブルックリンの通りに並ぶ2世帯住宅

 

 

家賃安定化の対象外、固定資産税は区分1

  • 家賃安定化は主に6戸以上の建物が対象です(市の家賃ガイドライン委員会の説明)。2世帯・3世帯住宅は通常この対象になりません
  • 正当な理由による立ち退き法は、州内の持ち戸数が合計10戸以下の貸主には適用されません。LLCで持つ場合は、出資者一人ひとりの持ち戸数で判断されます
  • 財務局の記録では、売れた2世帯・3世帯住宅はすべて固定資産税の区分1でした。アパート一棟(区分2)とは税の計算が違います

 

固定資産税の額と、買った翌年に変わる理由は固定資産税の記事と買った翌年に税額が変わる記事にまとめています。

 

 

4. 個人と法人、居住者と非居住者で変わること

ブルックリンの通りに並ぶ2世帯住宅

 

 

名義で変わるのは責任の範囲と相続

買い方 米国に住む方 日本に住む方
個人名義 1戸に住み、もう1戸を貸す使い方ができる 両方を貸す前提。売るときは代金の15%が源泉され、相続では米国の遺産税の対象(基礎控除6万ドル)
LLC名義 出資者1人なら税務上は個人と同じ。入居者との争いの責任を分けやすい 税務の扱いは出資者と形で変わる。日本側の課税も合わせて設計する

源泉徴収はIRSのFIRPTAの説明、減価償却はIRS Publication 527による。

 

貸す場合は、建物部分を27.5年で減価償却できます(土地は対象外)。名義の選び方は法人名義で買うかの記事、収支の組み方は収支分析ガイドで見ています。

 

 

まとめ

ブルックリンの通りに並ぶ2世帯住宅

 

 

2世帯住宅はブルックリン125万ドル、1戸あたりでは一軒家より安い

直近1年の2世帯住宅の中央値は、ブルックリン125万ドル、クイーンズ99万5,000ドル、ブロンクス83万ドルでした。1戸あたりではブルックリン62万5,000ドル、ブロンクス41万5,000ドルで、一軒家を1戸として買うより安く住戸を持てます。

 

6戸未満の建物は家賃安定化の対象にならず、小さな貸主は正当な理由による立ち退き法の対象外です。一方で、名義と持ち戸数で適用が変わります。一般論はここまでで、どの地区で、誰の名義で持つかはご相談ください。

 

よくある質問

ニューヨークの2世帯住宅はいくらで買えますか。

2025年10月から2026年9月までに売れた2世帯住宅の中央値は、ブルックリン125万ドル、クイーンズ99万5,000ドル、ブロンクス83万ドル、スタテンアイランド94万8,500ドルでした。マンハッタンは81件で380万ドルです。

2世帯住宅は1戸あたりいくらになりますか。

成約価格を住戸の数で割った中央値は、ブルックリン62万5,000ドル、クイーンズ49万7,500ドル、ブロンクス41万5,000ドルでした。同じ区の一軒家の中央値より安く住戸を持てます。

2世帯住宅を貸すと家賃安定化の対象になりますか。

通常はなりません。家賃安定化は主に6戸以上の建物が対象で、2世帯・3世帯住宅は外れます。また、州内の持ち戸数が合計10戸以下の貸主には正当な理由による立ち退き法も適用されません。

日本に住んだまま2世帯住宅を買えますか。

買えます。両方の住戸を貸す前提になり、売るときは代金の15%が源泉され、相続では米国の遺産税の対象になります。個人で持つかLLCで持つかで、責任の範囲と日本側の課税が変わります。

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