アメリカの治安とエリア選び
犯罪統計をどう読むか、州と地区でどれだけ差があるか、現地で何を確認するか、治安が不動産価値にどう影響するか。住まいと投資先を決める前の判断材料です。
このガイドでわかること
- 犯罪統計の全体像と、州による差の大きさ
- 単年の数字ではなく推移で見るという読み方
- 現地視察で確認する具体的な項目
- 治安が住宅価格に与える影響
犯罪統計の全体像
アメリカ全体の犯罪率は過去30年で大きく低下しました。特に大都市圏の改善が顕著で、ニューヨーク市は主要都市のなかでも安全な部類に入ります。
数値は連邦および市警の公表統計に基づく目安です。判断は全国平均ではなく、地区単位のデータで行ってください。
地域差の実態
州によって犯罪率は5倍以上の開きがあります。さらに同じ市内でも地区によって大きく異なるため、州単位の数字は住まい選びには粗すぎます。
| 州 | 暴力犯罪率 | 財産犯罪率 | 評価 |
|---|---|---|---|
| メイン州 | 108 | 1,223 | A+ |
| ニューハンプシャー州 | 146 | 1,289 | A+ |
| バーモント州 | 172 | 1,156 | A+ |
| ニューヨーク州 | 356 | 1,456 | B+ |
| カリフォルニア州 | 442 | 2,234 | B |
| ルイジアナ州 | 549 | — | — |
いずれも10万人あたりの件数です。ニューヨーク州の数値には市外の地域も含まれており、市内の住宅地区はこれより低い水準の地区が多くあります。
統計の読み方
1年分の数字だけを見ると判断を誤ります。見るべきは水準ではなく推移と、近隣との相対比較です。
過去5年の推移を見る
改善傾向にあるか悪化傾向にあるかが、これからの数年を示します。単年の増減は誤差の範囲です。
近隣地区と比較する
同じ市内の隣接地区と並べます。絶対値より相対的な位置づけが実感に近くなります。
犯罪の種類を分ける
暴力犯罪と財産犯罪では対策も影響も違います。財産犯罪が中心なら設備で対処できます。
時間帯の分布を見る
夜間に集中しているのか終日なのかで、生活への影響が変わります。
地区の単位を細かくする
市単位ではなく、可能なかぎり街区単位の統計まで下ろします。数ブロックで様相が変わることがあります。
見るべきは水準ではなく推移です
1年分の数字だけでは判断できません。過去5年の推移が改善傾向か悪化傾向か、そして隣接する地区と比べてどうかを見てください。市単位ではなく街区単位まで下ろすと実感に近づきます。
現地で確認すべきこと



street photos: Google(撮影時点の様子です)
平日昼と夜の両方を見る
昼間は問題なくても夜の様子が違う地区があります。22時前後に一度歩いてください。
商店の営業状況
夜まで営業している店があるかどうかは、人通りの多さをそのまま示します。
街灯と見通し
照明の密度と死角の有無を確認します。数字に出ない部分です。
建物のセキュリティ
ドアマンの有無、防犯カメラ、駐車場の管理体制。集合住宅では管理会社の姿勢が出ます。
近隣住宅の手入れ
外観と庭の管理状況は、その地区の居住者の定着度を反映します。
警察署との距離
緊急時の到着時間に直結します。地元の警察に直接相談することもできます。
治安が資産価値に与える影響
治安は住み心地の問題であると同時に、資産価値の問題です。数字で説明できる関係があります。

改善は価格に効く
犯罪率が1割改善すると、住宅価格が平均5〜8%上昇するという分析があります。
悪化は資産を削る
治安が悪化した地区では年間1割以上の価値下落が起きることがあります。
流動性への影響
売却時の買い手の層に直結します。買い手が限られる地区は売却に時間がかかります。
警備費用の織り込み
警備会社のサービスは月50ドル前後です。保有コストに入れて収支を計算してください。
よくある質問
ニューヨークは危険ですか
犯罪統計はどこで見られますか
日常でどんな対策が必要ですか
投資先を選ぶ基準にできますか
ホームセキュリティは必要ですか
地区単位で見れば、安全と資産価値は両立できます
ご希望のエリアについて、統計と現地の状況の両面からご説明します。物件の内見時に確認すべき点もあわせてお伝えします。
不動産仲介サービスは、R New York としてのサービスとなります。