200チェンバーズ(200 Chambers Street)は、トライベッカの西端、チェンバーズストリートとウエストストリートの角に建つ32階建て258戸のコンドミニアムです。設計はコスタス・コンディリスで、2007年に完成しました。屋内プールを持つ点で、同じ時期に建った近隣の大型コンドと区別されます。
この建物を取り上げるのは、トライベッカで戸数が多く、プールまで含めた共用施設をそろえたコンドとして、隣の101ウォーレンと一対で比べられる建物だからです。同じ帯で2棟を並べると、価格と維持費の差がどこから来るかが見えます。物件の紹介だけでなく、外国籍・非居住のまま買う場合の名義と税務の設計まで書きます。
目次
1. 建物の概要。32階建て・258戸と屋内プール

200チェンバーズは、トライベッカの西端でハドソン川の公園に接する街区に、2007年に完成しました。低層部の店舗と住宅の入口が分かれており、西向きの住戸はハドソン川と公園を正面に見ます。
住戸はスタジオから4ベッドルームまでで、上層階に角部屋の大型住戸が並びます。共用施設は屋内プール、フィットネス、ラウンジ、キッズルーム、屋上テラス、駐車場で、24時間のドアマンとコンシェルジュが常駐します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 所在地 | 200 Chambers Street, New York, NY 10007(トライベッカ西端) |
| 竣工 | 2007年 |
| 階数・戸数 | 32階建て・258戸 |
| 設計・開発 | コスタス・コンディリス(設計)、ジャック・レスニック・アンド・サンズ(開発) |
| 形態 | コンドミニアム(低層部に商業) |
| 主な施設 | 屋内プール、フィットネス、ラウンジ、キッズルーム、屋上テラス、駐車場 |
トライベッカの街区の成り立ちと住宅の種類は、トライベッカのエリア記事に、川沿いの公園を挟んだ隣はバッテリーパークシティの記事にまとめています。
2. 価格の位置づけ。101ウォーレンとの比較で

200チェンバーズの住戸は、1ベッドルームが140万ドルから190万ドル、2ベッドルームが240万ドルから360万ドル、3ベッドルームが380万ドルから600万ドルが目安です。西向きの上層階は700万ドルを超えます。平方フィートあたりでは1,700ドルから2,300ドルで、トライベッカの大型コンドの中では取りつきやすい帯です。
1街区隣の101ウォーレンとは、竣工が1年違い、戸数もほぼ同じで、価格は互いに1割以内で並びます。差が出るのは眺望と施設で、200チェンバーズは川に近い分、西向きの住戸が高く、101ウォーレンは足元にスーパーマーケットがある分、生活の便で選ばれます。新築の56レナードや111マレーは平方フィートあたり2,800ドルから3,200ドルで、この2棟より3割ほど高い水準です。
戸数が258戸あり、年間の取引が途切れないため、価格の比較材料が常にあります。同じ向き・同じ階の直近成約から住戸の価値を割り出せるので、値付けの根拠を確かめやすく、売るときも買い手を見つけやすい建物です。
3. 賃料と維持費の釣り合い。プールの費用をどう見るか

200チェンバーズの賃料は、1ベッドルームで月5,800ドルから7,200ドル、2ベッドルームで月8,500ドルから1万1,500ドル、3ベッドルームで月1万3,000ドルから1万8,000ドルが目安です。購入価格に対する表面利回りは3.5%前後で、トライベッカの建物としては高めの水準です。
維持費は、コモンチャージが平方フィートあたり年間15ドルから18ドル、固定資産税が同じく年間16ドルから18ドルです。屋内プールは水道光熱費と人件費がかかるため、コモンチャージは101ウォーレンよりわずかに高くなります。ただし258戸で分担するので、1戸あたりの差は年間で数千ドルにとどまります。2ベッドルーム1,300平方フィートで、コモンチャージと固定資産税の合計は年間4万2,000ドルから4万7,000ドルです。コモンチャージの中身と適正水準は、コモンチャージの中身と適正水準で解説しています。
賃料から維持費を引いた実質利回りは2%から2.5%です。見ておくべきなのは、築15年を超えた設備の更新と、プール設備の修繕です。プールは配管と換気の更新が数年おきに回ってくるため、修繕積立金の残高と、直近の特別徴収の有無を理事会の財務書類で確認します。
4. 購入の実務と名義の設計
200チェンバーズはコンドミニアムなので、外国籍・非居住のまま購入でき、理事会の承認面接はありません。名義は個人、LLC、信託のいずれも選べます。賃貸に出す場合の制限は規約で確認しますが、この建物は賃貸に出している住戸が多く、投資用として持つ前提が通りやすい建物です。
賃料を得る場合、非居住者は賃料総額の30%の源泉徴収が原則で、確定申告を選ぶと経費を引いた純額への課税に切り替えられます。LLC名義で保有する場合の税務はLLC名義での保有と税務で、売却時のFIRPTAの源泉徴収も同じ流れで確認できます。
個人名義のまま非居住者が亡くなると、米国の遺産税は基礎控除が6万ドルしかなく、最高税率40%が超過分にかかります。名義の設計は、購入後に変えると譲渡税がかかるため、契約前に決めます。取引の際には、住戸ごとの状況と最新の税務を、契約書と書面で確認してください。
5. まとめ
200チェンバーズは、トライベッカで川沿いの眺望と屋内プールを持ちながら、実質利回りを見て持てる大型コンドです。101ウォーレンと並べて、眺望と施設のどちらを取るかで選び分けます。購入の流れはニューヨーク不動産の購入ガイドに、日本にいながら進める手順は日本からの遠隔購入にまとめています。
売り出し状況と、非公開で動いている住戸のご案内も承っております。
よくある質問
200チェンバーズの価格はどれくらいですか。
1ベッドルームが140万ドルから190万ドル、2ベッドルームが240万ドルから360万ドル、3ベッドルームが380万ドルから600万ドルが目安です。平方フィートあたりでは1,700ドルから2,300ドルで、トライベッカの大型コンドとしては取りつきやすい帯です。
200チェンバーズの維持費はどれくらいですか。
コモンチャージが平方フィートあたり年間15ドルから18ドル、固定資産税が年間16ドルから18ドルです。2ベッドルーム1,300平方フィートで合計年間4万2,000ドルから4万7,000ドルが目安で、屋内プールの分だけ近隣の同規模コンドよりわずかに高くなります。
200チェンバーズを外国籍のまま買えますか。
コンドミニアムなので、外国籍・非居住のまま購入でき、理事会の承認面接はありません。LLCや信託の名義でも買えます。賃貸に出す住戸が多い建物で、投資用として持つ前提が通りやすい建物です。
101ウォーレンとはどう選び分けますか。
価格帯と戸数はほぼ同じです。200チェンバーズは川に近く西向きの眺望と屋内プールがあり、101ウォーレンは足元にスーパーマーケットがあって生活の便で選ばれます。維持費は200チェンバーズがプールの分だけわずかに高く、賃料はほぼ同じ水準です。
所在地
200 Chambers Street, New York, NY 10007。位置はGoogleマップでご確認いただけます。
BUILDINGS
ニューヨークの主な建物。名義と税務の観点から
ビリオネアズロウと57丁目
- セントラルパークタワー — 世界一高い住宅ビル
- One57 — ビリオネアズロウの先駆け
- 432 Park Avenue — 正方形窓の超高層
- 220 Central Park South — 全米住宅最高額の記録
- 111 West 57th — 世界で最も細い超高層
- 53 West 53rd — 近代美術館の上に住む
- Mandarin Oriental Fifth — ホテルブランドの住まい
- エセックスハウス — 公園南のアールデコ
- オズボーン — 1885年の石積み
セントラルパーク西の戦前建築
- ダコタハウス — 1884年、市内最初期の高級住宅
- サンレモ — エメリー・ロスのツインタワー
- ベレスフォード — 三本の塔と博物館の眺め
- エルドラド — 公園西の最北、貯水池の眺望
- センチュリー — 公園西で最も中心に近い
- マジェスティック — ダコタの向かい、急行駅前
- One Central Park West — コロンバスサークルの角
- 15 Central Park West — 新築で戦前の風格
パークアベニューとイーストサイド
- 740 Park Avenue — 世界で最も入りにくい住宅
- 520 Park Avenue — 戦前の格を新築で
- オリンピックタワー — 五番街の複合の先駆け
- リッツ・カールトン・レジデンス — ホテルブランドの実際
- シェリーネザーランド — ホテル機能を持つコープ
- リバーハウス — 川に正対する名門コープ
- One Sutton Place South — 借地の上に立つ建物
- サットンタワー — イーストリバー沿いの新築120戸
- 252イースト57丁目 — 分譲と賃貸が同じ塔、値下げの履歴
- ワンビーコンコート — オフィスの上に住む複合ビル
- 200イースト59 — 全戸テラス67戸、屋外面積の評価
- マンハッタンハウス — 戦後モダニズムの代表作
- ウォルドーフ・アストリア — 歴史的ホテルの住宅転用
- プラザ・レジデンス — 1907年の名門ホテル
- アマン・ニューヨーク — クラウンビルの最上位ブランド
- 400 Fifth Avenue — 商業地区に住むという選択
アッパーウエストとグラマシー
- アンソニア — ホテルから賃貸、コンドへ
- アプソープ — 1908年の中庭型、名義の自由
- ベルノード — 賃貸から分譲への転換
- 200 Amsterdam — 建築許可をめぐる訴訟
- 50 Gramercy Park North — 公園の鍵という権利
- マディソンハウス — ノマドの新築タワーと管理費
- 30イースト31 — 42戸の細身タワーの価格帯
- ワンマディソン — 築10年超の53戸と転売
- 277フィフスアベニュー — 5番街の住所は価格に乗るか
ダウンタウンとトライベッカ
- ウールワースタワー — 1913年の超高層に住む
- ワンウォールストリート — オフィス転用と減税
- ザ・グリニッジ — 125グリニッジの88階建て273戸
- 25パークロウ — シティホール公園向きの価格差
- 77グリニッジ — 小学校を抱えた90戸の価格交渉
- ワン・ビークマン — シティホール・パーク前のフロア1戸31戸
- 56 Leonard Street — 新築分譲の取得コスト
- 111 Murray Street — 大型間取りの市場
- 130 William — 固定資産税の読み方
- 30 Park Place — ホテル併設レジデンス
- 45パークプレイス — SOM設計50戸と値引き後の価格
- 100バークレー — 1927年電話局を改装した157戸
- 101ウォーレン — フルブロック227戸の価格帯
- 200チェンバーズ(この記事)
- ビークマン・レジデンス — 賃貸運用向けの間取り
- 443 Greenwich — 倉庫転用と面積表示
- 565ブルームソーホー — レンゾ・ピアノ設計の112戸
- 42クロスビー — 10戸と100万ドルの駐車場の評価
- 10サリバン — ソーホー西端の22戸と小規模コンドの注意
- 108レナード — ランドマーク改装の167戸
- グリニッチレーン — 5棟とタウンハウスの構成
- 130ウエスト12丁目 — 病院跡コンバージョンの評価
- パックビルディング — 6戸だけのペントハウス
- ザ・シューマッハ — 印刷所転用20戸の維持費
- 70ベストリー — 川沿い46戸、少数戸を持つ意味
- 160レロイ — ウエストビレッジ川沿い57戸の値付け
- 150チャールズ — 低層91戸と中庭の維持費
- One Manhattan Square — 大型タワーの出口
- ワンハイライン(旧XI) — 開発会社の破綻と再生
ハイライン・ハドソンヤーズ
- 520 West 28th — ザハ・ハディド唯一のNY住宅
- ランタンハウス — デベロッパーの実績の見方
- 100 Eleventh Avenue — ガラス外壁の維持費
- 15 Hudson Yards — 新開発地区の評価
- 35 Hudson Yards — 似た2棟をどう比べるか
- ハドソンヤーズの住宅 — 竣工前契約の実務
- ザ・コートランド — レンガ外装と資産価値
- ウォーカータワー — 電話局のコンバージョン
- 25 Columbus Circle — 建物の改名と資産価値
ブルックリンとクイーンズ
- ブルックリンタワー — 区で初めての超高層
- ブルックリンポイント — 屋上プールの高層
- クワイタワー — 公園に守られた眺望
- ワン・ブルックリンブリッジパーク — 倉庫転用の449戸と公園への支払い
- イレブン・ホイト — 481戸の価格帯と減税の残存年数
- スカイラインタワー — クイーンズ最高層
- オリンピア・ダンボ — ブルックリン最高額の物差し
比較の全体像はビリオネアズロウ主要タワーの比較をご覧ください。
購入の実務ガイド
NEIGHBOURHOODSニューヨークの街と、他都市との比較(37件)
マンハッタンの街
- アッパーウエストサイド — 戦前の名建築と子育て環境
- カーネギーヒル — 美術館の並びに住む
- ヨークビル — 地下鉄新線が変えた買い場
- タートルベイ — 国連の街の静かな買い場
- グラマシー — 鍵のある公園に面した街
- フラットアイアン — ロフトの広さと価格
- ノマド — マンハッタン中央部の相場
- チェルシー — ハイライン沿いのレジデンス
- ウエストヴィレッジ — 石畳の歴史地区
- グリニッチビレッジ — 低層の街と戦前コープ
- ノーホー — 数ブロックのロフト一等地
- ソーホー — ロフト市場の実態
- ロウアーイーストサイド — 変わり続ける街の値段
- 金融地区 — ウォール街に暮らす
- ハーレム — ブラウンストーン1棟と賃料規制
ブルックリンの街
- ブルックリンハイツ — 全米初の歴史保存地区
- コブルヒル — ランドマーク地区のブラウンストーン
- キャロルガーデンズ — 住みながら貸す二戸建て
- ボーラムヒル — 学区の境界は住所ごとに違う
- フォートグリーン — コープが多い地区で海外から買う
- プロスペクトハイツ — 固定資産税の減税が切れる日
- ダウンタウンブルックリン — 供給が集中した地区の出口
- ダンボ — 倉庫街から高級住宅地へ
- グリーンポイント — 水辺エリアの家賃相場
ニューヨークを他の都市と比べる
- 東京 — 価格・価値観・法規制の違い
- ロサンゼルス — 戸建ての街と縦の街
- マイアミ — 税金ゼロの魅力と流動性
- ハワイ — 持ちたい場所として比べる
- トロント・バンクーバー — 外国人購入禁止の国と開かれた市場
- パリ — 石の街の資産と縦の街の資産
- 香港 — アジアの富の置き場所
- シドニー — 外国人規制の壁
- ロンドン — 英米の不動産投資の違い
- 世界の主要都市 — ドバイ・シンガポール・ロンドン・東京
- 全米の主要都市 — 価格・家賃・利回り・値上がり率
- 米国内の他都市 — ニューヨークだけが違う7点
- 日米の投資比較 — 利回り・税制・リスク
エリアの全体像と購入の実務
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