フラッシングは、クイーンズ北部、地下鉄7号線の終点メインストリートを中心とする地区です。ダウンタウンには2010年以降の新築コンドが集まり、北のブロードウェイ・フラッシングには大きな敷地の戸建て、東のマレーヒルには戦前のコープが並びます。
この地区を取り上げるのは、マンハッタンの半分以下の単価で新築コンドが買え、賃貸に出したときの利回りがマンハッタンより高いからです。エリアの紹介だけでなく、名義と税務の設計まで書きます。
1. 概要と住宅の種類

フラッシングのダウンタウンは、メインストリートとルーズベルトアベニューの交差点を中心に、商業と住宅が高密度に集まっています。飲食店と食料品店の集積はニューヨーク市内でも有数で、週末は歩道が埋まるほどの人出があります。ダウンタウンを離れると、北と東は低層の住宅街に変わります。
住宅は3つに分かれます。ダウンタウンの新築コンド、ブロードウェイ・フラッシングの戸建て、マレーヒルとキセナパーク周辺の戦前コープです。新築コンドは商業施設と一体になった大規模開発が多く、地下に駐車場、低層に商業、上層に住戸という構成が標準です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 位置 | クイーンズ北部。フラッシング・メドウズ・コロナパークの東、ラガーディア空港から車で15分 |
| 主な住宅形態 | ダウンタウンの新築コンド、ブロードウェイ・フラッシングの戸建て、戦前コープ |
| 価格帯の目安 | 新築コンド1平方フィート900ドルから1,300ドル、戸建て150万ドルから300万ドル |
| 通勤 | 7号線メインストリート駅が始発。LIRRポートワシントン線でグランドセントラルまで約20分 |
| 代表的な開発 | タングラム、スカイビューパーク、フラッシングコモンズ、ワンフルトンスクエア |
通勤は7号線が始発駅のため座って乗れるのが利点で、グランドセントラルまで約35分です。LIRRのポートワシントン線を使うとペンステーションとグランドセントラルへ約20分で着きます。クイーンズ全体の位置づけはクイーンズの不動産ガイド、南隣のフォレストヒルズ、東隣のベイサイドも比較の対象になります。
2. 価格の位置づけ

新築コンドは1平方フィートあたり900ドルから1,300ドルが中心です。1ベッドルーム650平方フィートで60万ドルから80万ドル、2ベッドルームで90万ドルから130万ドルが目安になります。マンハッタンの新築が2,000ドルを超えることを考えると、同じ広さを半分以下で持てる計算です。
戸建ては北のブロードウェイ・フラッシングに集まります。歴史地区に指定された区画があり、敷地の広い一戸建てが150万ドルから300万ドルで動きます。戸建ては土地が残る資産として相続の場面で扱いやすく、固定資産税もクラス1の上限規制で上がり方が緩やかです。
注意したいのは、2010年代の新築コンドの多くが固定資産税の減免付きで売られたことです。減免は15年から25年で段階的に消え、すでに満額へ戻り始めた建物があります。売り出し資料の固定資産税が減免中の数字なら、満額に戻ったときの月額を計算してから価格を判断してください。
3. 賃料と維持費の釣り合い

賃料は新築コンドの1ベッドルームで月2,800ドルから3,500ドル、2ベッドルームで3,800ドルから5,000ドルが目安です。70万ドルの1ベッドルームを月3,200ドルで貸すと表面利回りは5.5%で、マンハッタンの3%台より明らかに高くなります。共益費と固定資産税を引いた手取りは3%台が目安です。
共益費は1平方フィートあたり月1.0ドルから1.5ドルで、マンハッタンより抑えられています。減免のない建物の固定資産税は1平方フィート年10ドルから15ドルです。維持費の見方はニューヨークの共益費と固定資産税の見方にまとめています。
賃貸需要は厚く、7号線とLIRRの二重の交通、商業の集積、ラガーディア空港への近さが借り手を呼びます。一方で新築の供給も続いているため、築10年前後の建物は新築との競争で賃料が伸びにくい場面があります。建物ごとに賃貸の最低期間の規約があるので、契約前に確認してください。
4. 購入の実務と名義の設計
コンドと戸建ては外国籍・非居住のまま購入でき、理事会の承認面接はありません。名義は個人、LLC、信託のいずれも選べます。マレーヒル周辺の戦前コープは審査があり、非居住の買主は通りにくいため、海外から買うならコンドか戸建てに絞るのが現実的です。コープとコンドの違いはニューヨークのコープ購入ガイドで書いています。
賃料を得る場合、非居住者は賃料総額の30%の源泉徴収が原則で、確定申告を選ぶと経費を引いた純額への課税に切り替えられます。LLC名義で保有する場合の税務はLLC名義での保有と税務で、売却時のFIRPTAの源泉徴収も同じ流れで確認できます。
個人名義のまま非居住者が亡くなると、米国の遺産税は基礎控除が6万ドルしかなく、最高税率40%が超過分にかかります。名義の設計は、購入後に変えると譲渡税がかかるため、契約前に決めます。取引の際には、減免の残存期間、規約の賃貸制限、最新の税務を、契約書と書面で確認してください。
5. まとめ
フラッシングは、マンハッタンの半分以下の単価で新築コンドが買え、賃貸に出したときの表面利回りが5%台に乗る地区です。戸建ては土地の残る資産として相続の場面で扱いやすく、コープは海外からは選びにくい、という住宅ごとの違いを先に押さえてください。購入の流れはニューヨーク不動産の購入ガイド、来米せずに進める手順は日本からの遠隔購入をご覧ください。
売り出し状況と、非公開で動いている住戸のご案内も承っております。
よくある質問
フラッシングの新築コンドは外国籍でも買えますか。
コンドと戸建ては外国籍・非居住のまま購入でき、理事会の承認面接もありません。マレーヒル周辺の戦前コープは審査があり、非居住の買主は通りにくい建物が多いです。
賃貸に出した場合の利回りはどのくらいですか。
新築コンドの1ベッドルームで月2,800ドルから3,500ドルが目安で、表面利回りは5%台、共益費と固定資産税を引いた手取りは3%台です。マンハッタンの3%台より高くなります。
マンハッタンへの通勤はどうですか。
7号線のメインストリート駅が始発で、グランドセントラルまで約35分です。LIRRのポートワシントン線ならペンステーションとグランドセントラルまで約20分です。
固定資産税の減免が終わると月額はどのくらい変わりますか。
減免のないコンドの固定資産税は1平方フィート年10ドルから15ドルが目安です。650平方フィートなら年6,500ドルから9,750ドル、月540ドルから810ドルになります。減免中の資料の数字を満額に直して比べてください。
本ページの相場、利回り、所要時間などの数値は、一般に公開されているデータや当社の取引経験にもとづく目安です。物件、時期、条件によって実際とは異なる場合があり、当社が正確性および最新性を保証するものではありません。犯罪発生状況はニューヨーク市警などの公的機関が地区ごとの統計を公開しているため、そちらの数字をご確認ください。当社は入居者や購入者の国籍、人種、出身、宗教、家族構成によって物件やエリアをお勧めすることはいたしません。本ページの内容は情報提供のみを目的としており、投資勧誘や税務助言には当たりません。

















