クラウンハイツは、ブルックリン中部、プロスペクトハイツの東に広がる区域です。エースタンパークウェイという幅の広い並木道が地区を東西に貫き、その両側に大型の集合住宅が並びます。
この地区を取り上げるのは、同じブルックリンでも在庫の三層がはっきり分かれており、どの層を選ぶかで買える名義まで変わるからです。エリアの紹介だけでなく、名義と税務の設計まで書きます。
1. 概要と住宅の種類

クラウンハイツの住宅在庫は三層に分かれます。ひとつはクラウンハイツノース歴史地区にある1890年代から1910年代のブラウンストーンと連棟住宅で、外観の変更に市の許可が要ります。もうひとつはエースタンパークウェイ沿いの大型コープで、1920年代から1930年代の重厚な建物です。
三つ目が、フランクリンアベニューとノストランドアベニューの周辺に2010年代以降建った中層のコンドミニアムです。数はまだ多くありませんが、外国籍の買い手が実際に検討できるのは、この層と歴史地区の連棟住宅になります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 位置 | ブルックリン中部、プロスペクトハイツの東、ベッドフォードスタイベサントの南 |
| 主な住宅形態 | 歴史地区のブラウンストーン、戦前の大型コープ、新築コンドミニアム |
| 価格帯の目安 | コンドミニアムは1平方フィートあたり750ドルから1,000ドル、連棟住宅は170万ドルから320万ドル |
| 通勤 | 2・3・4・5号線でマンハッタン下町まで約25分、ミッドタウンまで約35分 |
| 地区の性格 | 幅の広い並木道と歴史地区の街並みが残る |
隣接する地区との比較は、西のプロスペクトハイツ、南西のパークスロープの記事と並べて見ると分かりやすくなります。
2. 価格の位置づけ

コンドミニアムの実勢は、1平方フィートあたり750ドルから1,000ドルです。1ベッドルームのおおむね700平方フィートで55万ドルから72万ドル、2ベッドルームの1,000平方フィートで78万ドルから100万ドルの帯に集まります。西隣のプロスペクトハイツより二割前後低い位置にあります。
歴史地区のブラウンストーンと連棟住宅は170万ドルから320万ドルです。幅5.5メートルの標準的な建物で200万ドル前後、幅6メートルを超える物件や、区画が奥まで取れる建物はこれを上回ります。三世帯として使われているものが多く、上階の賃料が採算を支えます。
コープは1平方フィートあたり450ドルから650ドルと安く見えますが、後で書くとおり非居住の方が承認を得るのは難しく、実際の選択肢からは外れます。この地区で価格が安く見える部分は、たいてい買えない部分です。
3. 賃料と維持費の釣り合い

賃貸に出した場合、1ベッドルームで月2,800ドルから3,400ドル、2ベッドルームで月3,600ドルから4,600ドルが目安です。コンドミニアムの購入価格に対する表面利回りは、おおむね5.3%になります。ブルックリンの中では高めの部類です。
ここから共益費と固定資産税が引かれます。共益費は1平方フィートあたり月0.7ドルから1.1ドル、固定資産税は1平方フィートあたり年8ドルから14ドルが目安です。2ベッドルームで月1,600ドル前後になり、手取りの利回りは3%台に落ち着きます。
連棟住宅を三世帯として貸す場合、年間の賃料は10万ドルから13万ドルの水準です。ただし建物ごとの修繕、屋根と外壁、暖房設備の更新が所有者に来ます。歴史地区では外観の工事に市の許可が必要で、工期も費用も通常より膨らみます。共益費の考え方はコモンチャージと管理費の考え方にまとめてあります。
4. 購入の実務と名義の設計
コンドミニアムと連棟住宅は、外国籍でも非居住でも購入できます。理事会の面接はなく、名義は個人、LLC、信託のいずれも選べます。連棟住宅を三世帯として貸すなら賃貸事業の性格が強くなるため、LLC名義を検討する場面が多くなります。エースタンパークウェイ沿いの大型コープは理事会の審査があり、米国内の収入と資産の証明を求められるため、非居住の方はほとんど通りません。前提はコープの審査と外国籍の壁で確認できます。
賃料を得る場合、非居住者は賃料総額の30%の源泉徴収が原則で、確定申告を選ぶと経費を引いた純額への課税に切り替えられます。LLC名義で保有する場合の税務はLLC名義での保有と税務で、売却時のFIRPTAの源泉徴収も同じ流れで確認できます。
個人名義のまま非居住者が亡くなると、米国の遺産税は基礎控除が6万ドルしかなく、最高税率40%が超過分にかかります。名義の設計は、購入後に変えると譲渡税がかかるため、契約前に決めます。取引の際には、その時点の最新の税務を、契約書と書面で確認してください。
5. まとめ
クラウンハイツは、連棟住宅を一棟持つか、新築のコンドミニアムを一室持つかで、管理の手間も税務の組み立ても変わる地区です。安く見えるコープは買える対象から外れる点を先に押さえてください。購入の全体の流れはニューヨーク不動産の購入ガイドに、日本にいながら進める手順は日本からの遠隔購入にまとめてあります。
売り出し状況と、非公開で動いている住戸のご案内も承っております。
よくある質問
クラウンハイツの物件は外国籍でも購入できますか。
コンドミニアムと連棟住宅であれば、外国籍でも米国に住んでいなくても購入できます。理事会の面接はなく、名義は個人、LLC、信託から選べます。エースタンパークウェイ沿いの大型コープは理事会の審査があり、非居住の方が承認を得るのは難しいのが実情です。
歴史地区の建物は自由に改装できますか。
クラウンハイツノース歴史地区の建物は、外観の変更にニューヨーク市の景観保存委員会の許可が要ります。窓、玄関扉、外階段、外壁の仕上げが対象です。内部は対象外ですが、工事の許可と工期は通常より長く見込んでください。
マンハッタンまでの通勤時間はどのくらいですか。
エースタンパークウェイの2・3・4・5号線で、マンハッタン下町まで約25分、ミッドタウンまで約35分です。フランクリンアベニュー周辺からはシャトル線でプロスペクトパーク方面にも接続します。
連棟住宅を一棟買う場合、集合住宅と何が違いますか。
管理組合がないため、屋根と外壁の修繕、暖房設備の更新、入居者の対応がすべて所有者に来ます。歴史地区では外観の工事に許可が要り、費用も工期も増えます。遠隔で保有するなら管理を委託する前提で採算を見てください。
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