ニューヨークの家賃は、この数年で大きく上がりました。不動産サイトStreetEasyの募集家賃の中央値で見ると、ニューヨーク市全体は2026年9月に月4,150ドルで、コロナ禍の前の2019年9月(2,950ドル)より40.7%高い水準です。
一方で、家賃には季節の波があります。冬は安く、夏は高く、そして夏は選べる部屋が多くなります。赴任の時期は会社が決めることが多いのですが、波の形を知っておくと、着任の前後にどう動くかを決めやすくなります。
- 2026年9月の募集家賃の中央値は、市全体4,150ドル、マンハッタン4,995ドル、ブルックリン3,945ドル、クイーンズ3,400ドルです
- マンハッタンの1ベッドルームは4,940ドルで、1年前より11.0%高くなりました
- いちばん安かったのは2021年の初めで、マンハッタンは2021年1月の2,750ドルから8割以上上がっています
- 市全体では、1月の家賃は年平均より3.4%安く、8月は3.3%高くなります
- 募集件数は7月が最も多く、2月の約1.4倍です。値下げのある募集の割合は10月が最も高くなります
本日はニューヨークの家賃の推移と、何月に借りると安いかについて見ていきましょう。
1. 2010年からの推移。コロナ禍で下がり、その後に4割上がった

使ったデータ
使ったのは、StreetEasyがデータダッシュボードで公開している、月ごとの募集家賃の中央値です。成約した家賃ではなく、掲載された募集の家賃です。2026年10月に取得した、2010年1月から2026年9月までのファイルで集計しました。区ごとの今の相場はニューヨークの家賃相場にまとめています。
| 9月の値 | 市全体 | マンハッタン | ブルックリン | クイーンズ |
|---|---|---|---|---|
| 2010年 | 2,850ドル | 3,000ドル | 2,400ドル | 1,550ドル |
| 2015年 | 2,950ドル | 3,500ドル | 2,600ドル | 2,200ドル |
| 2019年 | 2,950ドル | 3,529ドル | 2,700ドル | 2,300ドル |
| 2020年 | 2,658ドル | 2,950ドル | 2,500ドル | 2,200ドル |
| 2022年 | 3,535ドル | 4,250ドル | 3,342ドル | 2,700ドル |
| 2024年 | 3,750ドル | 4,300ドル | 3,548ドル | 3,050ドル |
| 2025年 | 3,995ドル | 4,625ドル | 3,800ドル | 3,246ドル |
| 2026年 | 4,150ドル | 4,995ドル | 3,945ドル | 3,400ドル |
出典はStreetEasyの募集家賃の中央値(全間取り、各年9月)です。季節の波の影響を避けるため、同じ月で並べました。
2015年から2019年はほぼ横ばいだった
市全体の年平均は、2015年の2,880ドルから2019年の2,855ドルまで、5年間ほとんど動いていません。2020年から2021年にかけて下がり、最も低かったのは2021年3月の2,475ドルでした。そこから一気に戻り、2022年の年平均は3,329ドルで、前の年より27.5%上がりました。その後も毎年上がり続け、2025年の年平均は3,873ドルです。
上がった背景には、空いている部屋が極端に少ないことがあります。市の住宅調査では、賃貸の空室率は1.41%です。詳しくはニューヨークの家賃が高い理由にまとめています。
2. 間取り別の今の水準と、1年での上がり方

2026年9月の中央値
間取り別に見ると、1年での上がり方は区と間取りでばらつきます。マンハッタンの1ベッドルームは1年で11.0%上がりましたが、ブルックリンの1ベッドルームは2.8%です。
| 区 | スタジオ | 1ベッドルーム | 2ベッドルーム |
|---|---|---|---|
| マンハッタン | 3,774ドル(+4.8%) | 4,940ドル(+11.0%) | 6,200ドル(+8.9%) |
| ブルックリン | 3,241ドル(+1.3%) | 3,599ドル(+2.8%) | 4,400ドル(+4.9%) |
| クイーンズ | 2,834ドル(+11.8%) | 3,000ドル(+3.9%) | 3,700ドル(+5.7%) |
かっこ内は2025年9月との差です。中央値は月ごとに動くので、1か月の値だけで判断しないでください。
2019年と比べると
2019年9月と比べると、マンハッタンの1ベッドルームは45.3%、ブルックリンの2ベッドルームは64.5%、クイーンズの1ベッドルームは50.5%上がりました。ブルックリンでは、家族で住む2ベッドルームの上がり方が最も大きくなっています。部屋を借りるのに必要な年収の目安はニューヨークの年収の中央値で計算しています。
3. 何月が安いか。家賃の波と、募集件数の波

冬は安く、夏は高い
2012年から2025年のうち、コロナ禍の2020年と2021年を除いた12年について、各月の家賃が年平均からどれだけ離れているかを平均しました。市全体では、1月が年平均より3.4%安く、8月が3.3%高くなります。
| 月 | 家賃(年平均との差) | 募集件数(年平均との比) | 値下げのある募集の割合 |
|---|---|---|---|
| 1月 | -3.4% | 88% | 15.9% |
| 2月 | -3.2% | 86% | 15.0% |
| 3月 | -2.9% | 94% | 15.1% |
| 4月 | -0.4% | 97% | 13.7% |
| 5月 | +1.1% | 107% | 13.8% |
| 6月 | +1.9% | 112% | 15.0% |
| 7月 | +2.8% | 117% | 15.7% |
| 8月 | +3.3% | 114% | 17.7% |
| 9月 | +2.7% | 103% | 19.5% |
| 10月 | +0.7% | 101% | 21.0% |
| 11月 | -1.3% | 94% | 19.6% |
| 12月 | -1.3% | 88% | 16.1% |
市全体、全間取り。StreetEasyの募集家賃の中央値、募集件数、値下げのある募集の割合を、2012〜2025年(2020年と2021年を除く)で平均しました。
差は年平均の6〜7%
年平均が月4,000ドルの部屋に当てはめると、1月の募集は約3,864ドル、8月は約4,132ドルで、差は月268ドル、1年契約で約3,200ドルです。ただし中央値の動きには、季節ごとに募集に出る部屋の顔ぶれの違いも入っています。同じ部屋の家賃がこの幅で動くという意味ではありません。
マンハッタンでは波はもっと小さく、1月の-2.9%から9月の+1.9%までです。マンハッタンの1ベッドルームに絞ると、1月の-2.0%から5月の+1.0%までしかありません。空室の少ない市場では、季節を待つより、空いた部屋をすぐ決められる準備の方が効きます。
夏は家賃が高い代わりに、募集件数が最も多い時期です。7月の募集件数は年平均の117%で、2月の86%の約1.4倍あります。冬は安い代わりに、選べる部屋が少なくなります。
4. 赴任の時期に合わせた探し方

夏に着任する場合
6月から8月は家賃が高い一方、募集も最も多い時期です。条件の合う部屋を見つけたらすぐに申し込めるよう、入居申込の書類を渡米前にそろえておくと、気に入った部屋を逃しにくくなります。必要な書類は入居申込に要る書類にまとめています。
冬に着任する場合
12月から3月は家賃が年平均より低い一方、募集件数は年平均の86〜94%です。家族で住む2ベッドルーム以上や、学区や通勤で場所を絞っている場合は、候補が少なくなることを前提に、探す範囲を少し広げておきます。着任日から逆算した動き方は部屋探しはいつ始めるかにまとめています。
更新と、貸す側の見方
すでに住んでいる方は、契約の終わる月が次の家賃の交渉の時期になります。更新の通知の決まりは賃貸の更新通知のルールにまとめています。日本から部屋を貸している所有者にとっては、空室になる月が収入を左右します。家賃の波だけを見れば、夏に募集できる契約の終わり方の方が有利です。管理の分担は日本にいながらニューヨークの賃貸を回すにまとめています。
まとめ

季節の波は数%。待つより準備で差が出る
ニューヨーク市全体の募集家賃の中央値は2026年9月に月4,150ドルで、2019年より40.7%高い水準です。季節の波を見ると、1月は年平均より3.4%安く、8月は3.3%高くなります。一方で、夏は募集件数が多く、冬は少なくなります。
赴任の時期を選べない場合は、季節の安さを待つより、書類と予算を先に決めて、空いた部屋をすぐ決められるようにしておくことが、結果として家賃を抑える近道です。
よくある質問
ニューヨークの家賃は今いくらですか。
StreetEasyの募集家賃の中央値で、2026年9月は市全体が月4,150ドル、マンハッタンが4,995ドル、ブルックリンが3,945ドル、クイーンズが3,400ドルです。マンハッタンの1ベッドルームは4,940ドルで、1年前より11.0%高くなっています。
ニューヨークの家賃は何月が安いですか。
2012〜2025年のうち2020年と2021年を除いた12年の平均で、市全体の募集家賃は1月が年平均より3.4%安く、8月が3.3%高くなります。ただし冬は募集件数も少なく、2月は年平均の86%、7月は117%です。
ニューヨークの家賃はコロナ禍の前と比べてどれくらい上がりましたか。
市全体の募集家賃の中央値は、2019年9月の2,950ドルから2026年9月の4,150ドルへ40.7%上がりました。最も低かったのは2021年3月の2,475ドルです。2015年から2019年までは、年平均がほとんど動いていませんでした。
値下げのある募集が多いのはいつですか。
募集のうち値下げのあるものの割合は、市全体で10月が21.0%と最も高く、4月と5月が13.7%と13.8%で最も低くなります。マンハッタンでは10月に24.2%です。
本ページの相場、利回り、所要時間などの数値は、一般に公開されているデータや当社の取引経験にもとづく目安です。物件、時期、条件によって実際とは異なる場合があり、当社が正確性および最新性を保証するものではありません。犯罪発生状況はニューヨーク市警などの公的機関が地区ごとの統計を公開しているため、そちらの数字をご確認ください。当社は入居者や購入者の国籍、人種、出身、宗教、家族構成によって物件やエリアをお勧めすることはいたしません。本ページの内容は情報提供のみを目的としており、投資勧誘や税務助言には当たりません。
あわせて読みたい
この数字を引用される方へ
ブログや記事、資料でこのページの数字をお使いいただく際は、出典として本ページへのリンクを添えてください。リンクを添えていただければ、事前のご連絡は要りません。
報道・番組でのご利用は 取材・メディア出演のご依頼 からご連絡ください。
















