ニューヨーク市の集合住宅では、建物の所有者が住戸ごとに煙の警報器を付け、入居者がそれを点検して電池を替えるという分担が決まっています。石油やガスを燃やす設備がある建物では、一酸化炭素の警報器も同じ分担です。決まりは市の住宅局(HPD)が警報器の案内ページにまとめています。
アメリカの警報器は料理の煙でも鳴ることがあり、電池が弱ると短く「ピッ」と鳴り続けます。止め方を知らずに電池を抜いてしまうのが、いちばん避けたい対応です。借りる方にも、日本から部屋を貸している方にも関わる話です。
- 煙の警報器は住戸ごとに1台以上。付けるのは建物の所有者です
- 入居者は月1回ボタンで点検し、電池式なら年2回以上電池を替えます
- 短く「ピッ」と鳴り続けるのは電池切れの合図。電池を抜いて止めてはいけません
- 10年電池が一体になった警報器は、鳴り続けたら本体ごと替えます
- アパートでは、入居者が設置費用として1台25ドルを1年以内に精算する決まりがあります
本日はニューヨークのアパートの火災報知器について見ていきましょう。
1. 誰が付けて、誰が保つのか

所有者が付ける警報器
HPDの案内では、集合住宅の所有者は各住戸に、正常に動く煙の警報器を少なくとも1台付けます。一般のアパートでは、寝室として使う部屋の入口から15フィート(約4.6m)以内に置くことが求められています。
一酸化炭素の警報器は、石油やガスを燃やす設備がある建物の全住戸に付けます。ガスの配管がある建物では、ガス漏れの検知器も所有者が付けることになっています。煙、一酸化炭素、ガスをまとめて検知する1台の機器を使ってもかまいません。所有者が住んでいない1〜2世帯の住宅も、所有者が付ける対象です。
入居者が受け持つこと
入居者は、警報器を毎月点検し、電池を年2回以上、指定の種類に替えます。電池切れの警告が鳴ったらすぐに替え、警報器の上から塗装をしないことも決まりです。入居中に警報器がなくなったり壊れたりしたときは、入居者が付け直します。
| 項目 | 所有者 | 入居者 |
|---|---|---|
| 設置 | 住戸ごとに付ける | 一般のアパートでは1台25ドルを1年以内に精算 |
| 点検 | 設置の日付と寿命の期限を記録する | 月1回ボタンで点検する |
| 電池 | 指定の種類を通知で知らせる | 年2回以上替える |
| 交換 | 寿命が来たら替える。1年以内の故障は30日以内に替える | 入居中になくした、壊したものを付け直す |
HPDの警報器の案内ページをもとに作成しました。複合型は2種類で50ドル、3種類で75ドルです。
2. 鳴ったときの対応。誤作動、電池切れ、寿命

料理の煙で鳴ったとき
焼き物や揚げ物の煙で警報器が鳴ることは珍しくありません。まず窓を開けて換気し、煙を外へ出します。本体のボタンで一時的に音を止められる機種もあるので、入居したら取扱説明書で確かめておきます。煙が引かない、焦げたにおいが続くときは、ためらわずに911へ通報します。
「ピッ」と短く鳴り続けるとき
州の防火局の警報器の安全リストは、短い音は電池切れの合図で、すぐに電池を替えるよう求めています。音を止めるために電池を抜いてはいけない、止めた警報器は火事のときに働かないから、という理由です。
- 料理の煙なら、窓を開けて換気する
- 本体のボタンで止まる機種は、ボタンで止める
- 短い音が続くなら、指定の種類の電池に替える
- 10年電池の一体型なら、本体ごと新しいものに替える
- 替えても鳴りやまないときは、建物の管理人か管理会社に連絡する
電池を抜く、袋やテープで覆う、上から塗装する、といった止め方はしないでください。HPDの検査では警報器の有無と動作も確かめられます。
3. 州の法律。売られている警報器は10年電池

2019年4月からの決まり
ニューヨーク州務省の2019年3月の発表によると、2019年4月1日から、州内で新たに売られる煙の警報器は、取り外せない電池で10年以上動くものか、建物の電源につなぐものに限られました。すでに規則どおりに付いている警報器を外して替える義務はありません。点検は前面のボタンを押して行います。
10年電池の一体型は電池の交換が要りませんが、HPDは警報器に寿命の終わりを知らせる機能を求めています。寿命が来た警報器は、所有者が替えます。
警報器を置く場所
州の安全リストが勧める場所は次のとおりです。アパートの部屋の数より多く置きたいとき、一軒家やタウンハウスに住むときの目安になります。
| 警報器 | 置く場所 | 避ける場所 |
|---|---|---|
| 煙 | すべての寝室の中、寝室の外の廊下、地下を含む各階 | ほこりや塗料がかかる所 |
| 一酸化炭素 | 寝室の外の15フィート以内、各階、ボイラーや給湯器、暖炉の近く | 換気口、煙道、煙突の近く |
州の防火局(DHSES)の警報器の安全リストをもとに作成しました。
4. 火の広がりを止める扉と、電池の火災

自動で閉まる扉
市の地方法2018年第111号で、集合住宅の廊下や階段に出る扉は、手で引かなくても自分で閉まって掛かる扉にすることになりました。部屋で火が出ても、煙が廊下やほかの部屋へ広がらないための決まりです。HPDの規則の文書によると、HPDは毎年300棟を選んでこの扉を検査します。玄関の扉を開けたまま固定する使い方はしないでください。
リチウムイオン電池の火災
消防局(FDNY)の2025年1月の発表では、電動自転車などのリチウムイオン電池による火災は2024年に277件、亡くなった人は6人でした。2023年は268件、18人です。2026年7月の発表では、住宅の地下の部屋で、台所で充電していた電池から火が出て1人が亡くなっています。FDNYは、できるだけ屋外で充電と保管をし、夜通し充電せず、出入口をふさがないよう呼びかけています。
- 内見で、寝室の近くと廊下に警報器があるかを見る
- 警報器が電池式か、10年電池の一体型かを確かめる
- 入居時に、警報器の止め方と点検のボタンを確かめる
- 玄関の扉が手を離すと閉まって掛かるかを確かめる
- 電動自転車の充電と保管に建物の規約がないかを確かめる
内見で見るところは内見の確認項目に、冬の暖房の決まりはアパートの暖房はいつから何度かに、貸す側の保険はニューヨークの不動産にかける保険にまとめています。
まとめ

月1回のボタンと、電池を抜かないこと
ニューヨーク市のアパートでは、煙と一酸化炭素の警報器を所有者が付け、入居者が月1回点検し、電池を年2回以上替えます。短く鳴り続けるのは電池切れの合図で、10年電池の一体型なら本体ごと替えます。
料理の煙で鳴っても、電池を抜いて止めないことがいちばん大切です。借りる方は入居時に警報器の種類と止め方を、貸す方は設置の日付と寿命の期限の記録を確かめておくと安心です。
よくある質問
ニューヨークのアパートの火災報知器は誰が付けるのですか。
建物の所有者が付けます。市の住宅局(HPD)の決まりでは、集合住宅の所有者は各住戸に煙の警報器を少なくとも1台付け、石油やガスを燃やす設備がある建物では一酸化炭素の警報器も付けます。入居者は毎月点検し、電池を年2回以上替えます。一般のアパートでは、入居者が設置費用として1台25ドルを1年以内に精算します。
火災報知器が短くピッと鳴り続けるのはなぜですか。
多くの場合、電池切れの合図です。ニューヨーク州の防火局は、電池を替えられる警報器ならすぐに電池を替え、10年電池が一体になった警報器なら本体ごと替えるよう求めています。音を止めるために電池を抜くと火事のときに働かなくなるため、抜いてはいけません。
料理の煙で火災報知器が鳴ったらどうすればよいですか。
窓を開けて換気し、煙を外へ出します。本体のボタンで一時的に音を止められる機種もあるので、入居したら取扱説明書で確かめておきます。電池を抜く、覆う、といった止め方はしません。煙が引かない、焦げたにおいが続くときは911へ通報します。
アパートの玄関の扉が自動で閉まるのはなぜですか。
市の地方法2018年第111号で、集合住宅の廊下や階段に出る扉は、手で引かなくても自分で閉まって掛かる扉にすることになったためです。部屋で火が出たときに、煙が廊下やほかの部屋へ広がるのを防ぎます。市の住宅局は毎年300棟を選んでこの扉を検査しています。
本ページの相場、利回り、所要時間などの数値は、一般に公開されているデータや当社の取引経験にもとづく目安です。物件、時期、条件によって実際とは異なる場合があり、当社が正確性および最新性を保証するものではありません。犯罪発生状況はニューヨーク市警などの公的機関が地区ごとの統計を公開しているため、そちらの数字をご確認ください。当社は入居者や購入者の国籍、人種、出身、宗教、家族構成によって物件やエリアをお勧めすることはいたしません。本ページの内容は情報提供のみを目的としており、投資勧誘や税務助言には当たりません。
















