ニューヨーク州では、契約者が1人の部屋でも、家族のほかに同居人を1人(とその人が扶養する子ども)住まわせることができます。州の不動産法235-f条、通称「ルームメイト法」の決まりで、家族以外との同居を禁じる契約の条項は無効です。
ただし、同居人を入れたら30日以内に名前を貸主に知らせる必要があり、契約者が出ていったあとに同居人が住み続ける権利はありません。部屋を丸ごと別の人に貸す「又貸し」とは、ルールがまったく別です。
- 契約者1人の部屋に住めるのは、契約者の家族と、同居人1人とその扶養する子どもです
- 契約者が2人以上なら、契約者と同居人の合計は契約者の人数までです
- 同居人の名前は、住み始めてから30日以内に貸主へ知らせます
- 契約者が住まずに人に貸す又貸しは、4戸以上の建物で貸主の事前の書面の同意が要ります
本日はニューヨークのルームシェアのルールについて見ていきましょう。
1. ルームメイト法とは。契約者1人なら同居人は1人まで

住める人の範囲
不動産法235-f条は、貸主が住む人を契約者とその家族だけに限ることを違法としています。契約書にそう書いてあっても、その条項は無効です。州の司法長官の賃借人の権利の手引きも、この点を賃借人の権利として挙げています。
住める人の範囲は、契約者の人数で決まります。どちらの場合も、契約者か契約者の配偶者が、その部屋を主な住まいにしていることが条件です。
| 契約書の名義 | 住める人 | 人数の上限 |
|---|---|---|
| 契約者が1人 | 契約者、その家族、同居人1人、同居人が扶養する子ども | 同居人は1人まで |
| 契約者が2人以上 | 契約者、その家族、同居人、同居人が扶養する子ども | 契約者と同居人の合計が、契約者の人数まで(同居人の子どもは数えない) |
不動産法235-f条の条文をもとに作成しました。
貸主に知らせること
契約者は、同居人が住み始めてから30日以内、または貸主から求められてから30日以内に、同居人の名前を貸主に知らせます。一方で、法律や規則を守るために貸主が住む人を制限することは認められています。
2. 同居人の立場。契約者が出ていくと残れない

同居人には住み続ける権利がない
同居人とその子どもは、契約者が部屋を出たあと、貸主の明示の書面の許可がない限り住み続ける権利を持ちません。同居人として住んでいるだけでは、契約者と同じ立場にはならないということです。
貸主に家賃を払う義務を負うのも契約者です。貸主から見ると、同居人は契約の相手ではありません。同居人が部屋代を払わなくなったときに困るのは契約者のほうなので、同居を始める前に、部屋代と光熱費の分け方、退去するときの予告の期間を決めておきます。
長く一緒に住む予定なら、同居人として届けるのではなく、2人とも契約者として契約書に名前を入れる方法があります。その場合は2人とも家賃の支払いに責任を負います。借りるときに求められる年収の目安はニューヨークの年収の中央値と、借りるのに必要な年収にまとめています。
家賃安定化の部屋では、取れる部屋代に上限
家賃安定化の住戸では、市の家賃指針委員会の賃貸住宅の基本の案内にあるとおり、契約者が同居人から受け取れる部屋代は、法定家賃の頭割りの分までです。頭割りは、法定家賃を契約者と同居人の人数で割って出します。契約者の配偶者と家族、同居人の扶養する子どもは人数に入れません。
家賃安定化の住戸で、同居人に頭割りを超える部屋代を払わせると、家賃安定化の規則の違反になります。部屋が家賃安定化の対象かどうかは、契約書の記載と州の住宅局(DHCR)の家賃の記録で確かめられます。
3. 又貸しとの違い。部屋を丸ごと人に貸す場合

4戸以上の建物で、貸主の事前の同意
ルームシェアは契約者が住んだまま人を迎えることですが、又貸しは契約者が住まずに部屋を人に使わせることです。不動産法226-b条では、4戸以上の建物の賃借人は、貸主の事前の書面の同意を得て又貸しができます。貸主は合理的な理由なく同意を拒めません。決まった手続きを踏まずに又貸しをすると、賃貸契約の重大な違反として扱われます。手続きの流れは次のとおりです。
- 又貸しの期間、相手の名前と住所、又貸しの理由、期間中の自分の連絡先、又貸しの契約書の写しを、配達証明付きの書留で貸主に送ります
- 貸主は10日以内に追加の情報を求めることができます
- 貸主は、依頼か追加情報の遅いほうから30日以内に、同意か拒否の理由を書面で返します
- 30日以内に返事がなければ、同意したものとみなされます
コープと公営住宅は別の扱い
この又貸しの権利は、公営住宅とコープの占有賃貸借契約には当てはまりません。コープやコンドでは、建物の規約で又貸しに条件があることが多く、30日未満の短期の貸し出しは市の規制で原則できません。買った部屋を貸すときの決まりはニューヨークで買った物件を貸せるかにまとめています。
4. 貸す方と借りる方が確かめること

貸す方が確かめること
- 契約書の同居の条項が、ルームメイト法に反していないか
- 同居人の名前の届け出の方法を、契約書に書いてあるか
- 2人以上で借りる場合、全員を契約者にするのか、同居人として届けるのか
- 建物の規約に、同居や又貸しの条件がないか
借りる方が確かめること
- 自分が契約者になるのか、同居人として住むのか
- 同居人なら、契約者が出たときに住み続けられないことを理解しているか
- 部屋代の分け方と、光熱費の負担を書面で決めたか
契約の流れはニューヨークの賃貸契約ガイドに、エリアごとの家賃はニューヨークの家賃相場にまとめています。
まとめ

同居と又貸しは、別のルールで考える
ニューヨーク州のルームメイト法では、契約者1人の部屋に、家族のほかに同居人1人とその扶養する子どもが住めます。同居人の名前は30日以内に貸主へ知らせ、契約者が出たあとに同居人が住み続ける権利はありません。
契約者が住まずに人に貸す又貸しは、4戸以上の建物で貸主の事前の書面の同意が要ります。借りる方は契約者になるかどうかを、貸す方は契約書の同居の条項を、先に確かめておくと安心です。
よくある質問
ニューヨークでルームシェアは合法ですか。
合法です。州の不動産法235-f条(ルームメイト法)で、契約者が1人の部屋でも、契約者の家族のほかに同居人1人とその扶養する子どもが住めます。契約者か配偶者がその部屋を主な住まいにしていることが条件で、家族以外との同居を禁じる契約の条項は無効です。
同居人を入れたら貸主に知らせる必要がありますか。
あります。同居人が住み始めてから30日以内、または貸主から求められてから30日以内に、同居人の名前を貸主に知らせます。契約者が2人以上の場合は、契約者と同居人の合計が契約者の人数までです。
契約者が出ていったら、同居人は住み続けられますか。
住み続ける権利はありません。貸主の明示の書面の許可がない限り、同居人とその子どもは契約者が部屋を出たあとに住み続けることができません。長く住む予定なら、契約者として契約書に名前を入れる方法があります。
ルームシェアと又貸しは何が違いますか。
ルームシェアは契約者が住んだまま同居人を迎えること、又貸しは契約者が住まずに部屋を人に使わせることです。又貸しは不動産法226-b条により、4戸以上の建物で貸主の事前の書面の同意を得て行います。公営住宅とコープの占有賃貸借契約には当てはまりません。
本ページの相場、利回り、所要時間などの数値は、一般に公開されているデータや当社の取引経験にもとづく目安です。物件、時期、条件によって実際とは異なる場合があり、当社が正確性および最新性を保証するものではありません。犯罪発生状況はニューヨーク市警などの公的機関が地区ごとの統計を公開しているため、そちらの数字をご確認ください。当社は入居者や購入者の国籍、人種、出身、宗教、家族構成によって物件やエリアをお勧めすることはいたしません。本ページの内容は情報提供のみを目的としており、投資勧誘や税務助言には当たりません。
















