ニューヨーク市の住宅は、2023年に370万5,000戸ありました。人が住んでいる住戸のうち68%が賃貸で、持ち家は32%です。日本の持ち家住宅率は全国で60.9%、東京都で44.7%なので、ニューヨークは東京よりさらに「借りて住む街」です。
建物も古く、住宅の54%が1947年より前に建った建物にあります。市が数年ごとに行う住宅・空室調査(NYCHVS)の2023年の初期集計から、住宅の中身を数字で見ていきます。
- 住宅は370万5,000戸。1965年に調査が始まって以来、最も多い数です
- 住む人の68%が賃貸。持ち家は32%で、東京都の44.7%より低い水準です
- コンドミニアムは住戸の60%が賃貸に出され、コープは69%を所有者が住んでいます
- 住宅の54%が1947年より前、80%が1974年より前の建物にあります
部屋を借りる方にも買う方にも、選べる住戸の形がどう決まっているかを知る手がかりになる数字です。
本日はニューヨークの住宅事情について見ていきましょう。
1. 370万5,000戸。どこに、どんな大きさの建物にあるか

5区の内訳
住宅の数は2021年から約6万1,000戸増え、1965年に調査が始まって以来の最多になりました。区ごとに見ると、ブルックリンが3割、マンハッタンとクイーンズがそれぞれ4分の1です。
| 区 | 住宅の数(2023年) | 市全体に占める割合 |
|---|---|---|
| ブルックリン | 111万1,000戸 | 30% |
| マンハッタン | 92万7,000戸 | 25% |
| クイーンズ | 91万9,800戸 | 25% |
| ブロンクス | 56万2,300戸 | 15% |
| スタテンアイランド | 18万4,800戸 | 5% |
| 市全体 | 370万5,000戸 | 100% |
ニューヨーク市住宅保存開発局(HPD)、2023年住宅・空室調査の初期集計の表1から作成。
4戸に3戸は集合住宅
3戸以上の集合住宅にある住戸は269万8,000戸で、全体の73%です。100戸以上の大きな建物だけで82万9,200戸(22%)あり、2021年から5万7,200戸増えました。一方で、1〜2戸の小さな建物にも100万7,000戸(27%)があります。
東京都でも住宅に占める共同住宅の割合は71.6%で、建物の形は近い水準です。違いが大きいのは、次に見る「持つか、借りるか」です。
2. 住む人の68%が借りている。東京、全国と比べる

持ち家は3戸に1戸
人が住んでいる住戸は343万2,000戸で、そのうち賃貸が232万4,000戸、持ち家が110万9,000戸です。日本の総務省の2023年住宅・土地統計調査では、持ち家住宅率は全国60.9%、東京都44.7%です。
賃貸の4割は家賃の上げ幅が規制された住戸
賃貸の内訳は、家賃安定化住戸が99万6,600戸(賃貸の41%)、規制のない市場の賃貸が113万9,000戸、公営住宅が17万8,700戸です。家賃安定化は、主に1974年より前に建った6戸以上の建物の住戸にかかる制度です。部屋探しの流れはニューヨークの賃貸ガイドにまとめています。
3. コンドとコープ。同じ集合住宅でも住む人が違う

コンドは6割が貸し出されている
コンドミニアムかコープの建物にある住戸は86万1,200戸で、全体の4分の1弱です。住んでいる人で見ると、2つの形の違いがはっきり出ます。
| 建物の種類 | 人が住む住戸 | 賃貸 | 持ち家 |
|---|---|---|---|
| コンドミニアム | 31万8,000戸 | 60% | 40% |
| コープ | 45万800戸 | 31% | 69% |
| 一戸建て | 46万5,800戸 | 19% | 81% |
| 2戸の建物 | 44万8,000戸 | 52% | 48% |
| 3〜5戸の建物 | 31万7,200戸 | 81% | 19% |
| 6戸以上の建物(コンド・コープ以外) | 143万2,000戸 | 99% | 1% |
HPD、2023年住宅・空室調査の初期集計の表2から作成。割合は行ごとの内訳です。
コンドミニアムは住戸ごとに登記された不動産で、持ち主が住戸を貸しやすい仕組みです。住戸の60%に借りた人が住んでいます。コープは建物を持つ組合の株式を買う形で、貸すには組合の承認が要る仕組みです。こちらは住戸の69%に所有者自身が住んでいます。
日本から買って貸す前提なら、まずはコンドミニアムが候補になります。コープの仕組みと審査はニューヨークのコープとは、買う流れはコンドミニアム購入ガイドにまとめています。
4. 半分以上が1947年より前。築年と間取り

新しい建物は5%
建った年で見ると、1947年より前が201万7,000戸(54%)、1947〜1973年が96万200戸(26%)で、8割が1974年より前の建物です。2010年以降の建物は17万5,100戸(5%)ですが、2021年からの2年で5万6,200戸増えました。
間取りは、スタジオ6%、1ベッドルーム33%、2ベッドルーム32%、3ベッドルーム以上29%です。
古い建物が多いぶん、同じ家賃や価格でも、暖房の方式、エレベーターの有無、配管や窓の状態は建物ごとに大きく違います。内見では部屋の中だけでなく、建物の設備と管理の状態を見ます。
- 建物が建った年と、大きな改修をした年
- 暖房と給湯の方式(建物全体か、住戸ごとか)
- エレベーターがあるか、何階まで階段か
- 洗濯の設備が住戸にあるか、建物にあるか
- コンドかコープか。貸すことや売ることの決まり
まとめ

借りる街で、持つ形を選ぶ
ニューヨーク市の住宅は370万5,000戸で、住む人の68%が賃貸、54%が1947年より前の建物です。持ち家の割合は東京都の44.7%よりも低く、集合住宅の割合は東京都と近い水準です。
買う側にとっては、コンドミニアムは60%が貸し出されている一方、コープは所有者が住む前提の建物です。どちらを選ぶかで、貸せるかどうかと出口の売りやすさが変わります。成約価格の水準はマンハッタンの成約価格で確かめられます。
よくある質問
ニューヨーク市には住宅が何戸ありますか。
市の2023年の住宅・空室調査では370万5,000戸です。2021年から約6万1,000戸増え、1965年に調査が始まって以来の最多です。区ごとではブルックリンが30%、マンハッタンとクイーンズがそれぞれ25%です。
ニューヨークでは賃貸と持ち家、どちらが多いですか。
賃貸が多数です。人が住む343万2,000戸のうち、賃貸が232万4,000戸(68%)、持ち家が110万9,000戸(32%)です。日本の持ち家住宅率は全国60.9%、東京都44.7%(2023年)です。
コンドミニアムとコープでは、住んでいる人に違いがありますか。
あります。コンドミニアムは住戸の60%に借りた人が住み、コープは69%に所有者自身が住んでいます。コープは組合の株式を持つ形で、貸すには組合の承認が要る仕組みです。
ニューヨークの建物はどのくらい古いですか。
住宅の54%が1947年より前、80%が1974年より前の建物にあります。2010年以降の建物は5%ですが、2021年からの2年で5万6,200戸増えました。
本ページの相場、利回り、所要時間などの数値は、一般に公開されているデータや当社の取引経験にもとづく目安です。物件、時期、条件によって実際とは異なる場合があり、当社が正確性および最新性を保証するものではありません。犯罪発生状況はニューヨーク市警などの公的機関が地区ごとの統計を公開しているため、そちらの数字をご確認ください。当社は入居者や購入者の国籍、人種、出身、宗教、家族構成によって物件やエリアをお勧めすることはいたしません。本ページの内容は情報提供のみを目的としており、投資勧誘や税務助言には当たりません。

















