Mortgage Guide

アメリカ住宅ローンの組み方

駐在中でも、日本在住のままでも、アメリカで住宅ローンは組めます。金利の仕組み、外国人ローンの条件、審査の流れまで、ニューヨーク現地の実務からまとめました。

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Basics

米国住宅ローンの基本

日本と最も違うのは「30年固定が主流」であることと、「信用履歴(クレジットヒストリー)」が条件を大きく左右することです。

クレジットカードと審査の書類
日本と最も違うのは30年固定が主流であることと、信用履歴が条件を大きく左右することです。

30年固定が主流

期間中ずっと同じ金利・返済額。金利が下がれば借り換え(Refinance)で下げられる、借り手に有利な仕組みです。15年固定やARM(変動)もあります。

クレジットスコアが鍵

FICOスコア(300〜850)で金利が変わります。740以上が好条件の目安。渡米後は早めにスコア構築を始めましょう。

ノンリコースの文化

多くの州で個人責任が限定的なノンリコース型。貸し手は物件価値を重視するため、鑑定(Appraisal)が厳格です。

Rates

金利はいまどの水準か

2021年までの歴史的低金利から、2022年のインフレ対応利上げで急上昇し、以後6%台が新常態となっています。

米国30年固定住宅ローン金利の推移

年平均・概算値
0%2%4%6%8% 3.9%3.0%6.8%6.6%2019202020212022202320242025
出典: Freddie Mac PMMS等の公開データを基に当社作成(年平均の概算)。最新金利は市況により日々変動します。
6%台
30年固定の直近水準(概算)
20%〜
一般的な頭金(居住者)
3040%
外国人ローンの頭金目安
740+
好条件の目安FICOスコア

金利・条件は市況と個人属性で大きく変わります。具体的な最新条件は無料相談でご案内します。

Programs

立場別・ローンの組み方

お立場使えるローン頭金の目安ポイント
駐在員(米国内収入あり)通常のConventional Loan20%〜米国での勤務・収入証明とクレジット履歴があれば、居住者と同条件が狙える
渡米直後(履歴なし)一部レンダーの新規移住者プログラム25〜30%日本の信用情報・雇用契約で審査してくれるレンダーを選ぶ
日本在住の非居住者Foreign National Loan30〜40%金利は上乗せあり。賃料収入で審査するDSCRローンという選択肢も
投資家(複数物件)DSCR / Portfolio Loan25〜35%個人の所得ではなく物件の収益力で審査。法人(LLC)名義も可
Process

審査の流れ 5ステップ

契約書と資料
事前承認を先に取っておくと、オファーの通りやすさが変わります。

金融機関の選定・相談

米系大手銀行、日系銀行の米国拠点、モーゲージブローカー経由のレンダー等から、ご自身の属性(駐在・非居住者・永住者)に合う先を選びます。当社から日本語対応の担当者をご紹介いただけます。

事前承認(Pre-approval)の取得

収入・資産資料を提出し、借入可能額の事前承認を取得します。通常数日〜2週間。有効期限は60〜90日が一般的です。

物件契約後、本申請

売買契約の締結後に正式申請。物件の鑑定(Appraisal)が行われます。

審査・承認(Commitment Letter)

書類審査を経て融資承認書が発行されます。追加資料の依頼には迅速に対応するのがスケジュール厳守のコツです。

クロージングで実行

決済日にローンが実行され、以後毎月の返済(元利+税金・保険のエスクロー)が始まります。

Details

借りる前に決めておく5つの論点

自営業や経営者は、なぜ借入可能額が下がるのか

米国の住宅ローンは、確定申告書に出てくる課税所得で審査されます。経費を積んで課税所得を圧縮すると、その分だけ借入可能額が下がります。目安として、課税所得を5万ドル圧縮すると借入可能額は20万ドルほど減ります。節税と与信は逆を向くため、購入を予定している年の申告方針は先に決めておく必要があります。

審査で見られるのは通常2期分です。購入の2年前から逆算して申告を組む方が、直前に慌てて所得を作るより結果が良くなります。

頭金は20%必要なのか

頭金20%は必須ではありません。20%は住宅ローン保険が不要になる水準であって、借りられる下限ではありません。頭金が20%未満でも借りられますが、保険料が上乗せされます。日本在住の非居住者向けローンでは30〜40%を求められることが多く、立場によって水準が変わります。

住宅ローン保険はいつ外れるのか

民間の住宅ローン保険(PMI)は年0.3〜1.5%です。借入残高が購入価格の80%を切った時点で申請すれば外せます。78%まで下がると法律上は自動で外れますが、申請しない限り80%から78%までの期間は払い続けることになります。100万ドルの物件で年0.5%なら、外し忘れの1年で5,000ドルの差になります。

注意点として、自動解除は当初の返済予定に基づいて判定されます。繰上返済で早く80%を切った場合は、こちらから申請しないと反映されません。

金利を変えずに毎月の返済を下げる方法はあるか

リキャスト(再計算)を使うと、金利をそのままに毎月の返済額だけを下げられます。まとまった額を繰上返済し、残りの元本で返済スケジュールを組み直す手続きです。費用は250〜500ドル程度で、審査も登記も不要です。借り換えと違い、モーゲージ記録税もクロージング費用もかかりません。

借り換えは金利そのものを下げられますが、審査をやり直し、費用も数千ドル規模になります。金利が下がっていない局面では、リキャストの方が実務的です。

FHAローンはニューヨークで使えるのか

FHAローンはニューヨークの高額物件ではほとんど使えません。理由は3つあります。コープは対象外です。コンドはFHA承認を受けた建物に限られ、マンハッタンの物件はほぼ載っていません。そして対象は自己居住用の2〜4戸までで、投資用には使えません。

使える場合でも、頭金が1割未満だと前払い保険料1.75%と年0.55%前後の保険料が完済まで外れません。PMIのように80%で外す仕組みがない点が大きな違いです。

15年と30年はどちらを選ぶべきか

金利差はおよそ0.5%です。借入100万ドルなら年5,000ドルの利息差になります。ただし30年で借りて多めに返せば、いつでも15年相当にできます。逆はできません。柔軟性を取るなら30年を選び、繰上返済とリキャストで調整する方が、手元資金の自由度を保てます。

FAQ

よくある質問

日本の銀行の住宅ローンは使えますか?
米国物件を担保にした日本の住宅ローンは原則使えません。日本の資産を担保にした資金調達や、米国レンダーの外国人ローンを組み合わせるのが現実的です。
金利が高い今、買うべきではない?
米国ローンは借り換え(Refinance)が容易なため、「価格が合意できるなら金利は後から下げられる」という考え方が一般的です。金利上昇局面は競合が減り、価格交渉がしやすい側面もあります。
返済中に日本へ帰国したらどうなりますか?
ローンはそのまま継続いただけます。物件を賃貸に出して返済に充てる方が多く、当社で賃貸運用のサポートも行っています。
コープでもローンは組めますか?
組めますが、建物側が許容するLTV(借入比率)の上限や、コープ専用ローン(Share Loan)になる点が異なります。非居住者にはコンドのほうが組みやすいのが実情です。

まずはご相談ください

お立場(駐在・非居住・移住)に合わせて、日本語対応のレンダーをご紹介します。事前承認の取得まで無料でサポートします。

不動産サービスはR New Yorkとしてのサービス提供となります。

給与や収入証明に頼らず、物件の収益だけで審査を受けるならDSCRローンの記事もご覧ください。