2026年3月5日 Satoshi Onodera

2023年度 米国ビザ発給データ完全分析 — E-2ビザで日本人がトップ

2023年度(FY2023)に米国が発給した1,040万件の非移民ビザを完全分析。就労ビザ、観光ビザ、学生ビザの内訳から、国別ランキング、日本人のE-2ビザ取得状況まで、公式データに基づいて詳しく解説します。

 

出典: 米国国務省 Report of the Visa Office 2023

総発給数 就労ビザ 観光/ビジネス 学生ビザ
1,040万件 18%(約191万件) 76%(約797万件) 5%(約55万件)

全体像

2023年度、米国は全カテゴリで10,438,327件の非移民ビザを発給しました。パンデミック後の回復が進み、旅行・就労・留学のすべてで需要が拡大しています。

内訳を見ると、観光・ビジネス目的のB-1/B-2ビザが全体の76%を占めています。就労ビザは約18%(約191万件)、学生・交換留学ビザが約5%(約55万件)です。

ビザカテゴリ別の割合
カテゴリ 割合 発給件数
観光/ビジネス (B) 76% 約797万件
就労ビザ 18% 約191万件
学生ビザ (F/J/M) 5% 約55万件
その他 1% 約10万件

就労ビザ: 約191万件の内訳

就労ビザは米国の労働市場とグローバル人材をつなぐ重要な役割を果たしています。2023年度は農業、建設、テクノロジー、専門サービスの人手不足を反映し、約191万件が発給されました。

就労ビザ種類別の発給数
ビザタイプ 発給数 比率 内容
H-2A 298,506 15.6% 農業季節労働者
H-1B 188,400 9.8% 専門職(IT、エンジニアなど)
H-2B 134,513 7.0% 非農業季節労働
H-4 107,276 5.6% Hビザ保有者の家族
L-2 98,351 5.1% Lビザ保有者の家族
L-1 77,805 4.1% 社内転勤(多国籍企業)
E-2 39,586 2.1% 投資家ビザ
TN 25,775 1.3% USMCA専門職
P-1 24,952 1.3% アスリート/芸能人
O-1 21,408 1.1% 卓越した能力を持つ人

E-2ビザ: 日本人が世界トップの取得数

E-2投資家ビザの国別発給数を見ると、日本が5,892件でトップです。これは2位のドイツ(4,213件)を大きく上回っています。日本人起業家・ビジネスオーナーにとって、E-2ビザは米国でビジネスを立ち上げる最も現実的なルートです。

E-2ビザ 国別発給数トップ10
順位 発給数
1 日本 5,892
2 ドイツ 4,213
3 イギリス 3,845
4 フランス 3,401
5 韓国 3,187
6 カナダ 2,956
7 メキシコ 2,341
8 イタリア 1,823
9 オーストラリア 1,654
10 スペイン 1,290

日本は米国との条約国であり、E-2投資家ビザの取得条件を満たしています。E-2ビザは雇用主のスポンサーが不要で、自分のビジネスに投資することで取得できるため、起業家やフランチャイズオーナーに人気があります。投資額は一般的に10万ドル以上が目安で、ビジネスプランと投資の実質性が審査されます。

 

国別ビザ発給ランキング

全カテゴリを合わせた国別発給数では、メキシコが232万件(22.3%)で圧倒的1位。インドが138万件(13.3%)で続きます。就労ビザに限ると、インドが43万件で最多で、H-1B需要が主な要因です。

国別ビザ発給数トップ10
総発給数 全体比率 就労ビザ 就労比率
メキシコ 2,328,664 22.3% 392,220 16.8%
インド 1,387,940 13.3% 431,691 31.1%
ブラジル 1,067,287 10.2% 19,510 1.8%
コロンビア 476,293 4.6% 7,844 1.6%
中国 417,008 4.0% 38,295 9.2%
アルゼンチン 291,892 2.8% 4,575 1.6%
フィリピン 285,860 2.7% 14,711 5.1%
エクアドル 274,799 2.6% 1,382 0.5%
ドミニカ 130,360 1.3% 3,630 2.8%
ナイジェリア 113,695 1.1% 3,787 3.3%

ニッチな就労ビザ: 日本人に有利なカテゴリ

主要ビザ以外にも、日本人に使いやすい専門カテゴリが存在します。E-1(条約貿易者)は日米間で貿易を行う企業オーナーや駐在員向けで、投資不要で取得可能です。P-3は和太鼓や日本舞踊など文化的に独自の芸能活動に使えます。

日本人に有利なニッチビザカテゴリ
ビザタイプ 発給数 内容
E-1 5,806 条約貿易者。日本企業駐在員に人気
O-2 13,335 O-1のアシスタント・コーチ
P-3 8,806 文化的に独自の芸術家。和太鼓・日本舞踊など
R-1 5,330 宗教労働者(牧師、僧侶など)
E-3 4,434 オーストラリア人専門職限定
Q-1 1,677 文化交流プログラム参加者

まとめ

1. 日本人はE-2ビザ取得数で世界トップ

5,892件は2位のドイツを大きく上回る。日米の強い条約関係が背景にあります。

 

2. 季節労働が就労ビザの主力

H-2AとH-2Bで就労ビザの約23%を占め、農業・観光業の人手不足を反映しています。

 

3. インドがH-1Bを支配

インドの就労ビザ43万件のほとんどがH-1B。IT・エンジニア需要が圧倒的です。

 

4. 投資家ビザは数は少ないが影響力大

E-2(39,586件)は直接投資と雇用創出を通じて、数字以上の経済的インパクトがあります。

 

5. ニッチカテゴリは競争が少ない

E-1、P-3、R-1は利用者が限られる分、競争が少なく処理も速い場合があります。

 

データ出典: 米国国務省領事局 — Report of the Visa Office, Fiscal Year 2023. Table XV-B (非移民ビザ発給数) および Table XVI (国別発給数)

 

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