2026年4月1日 Reinvent NY Inc

【2026年完全版】EB-2ビザとは?申請条件・取得期間・費用を専門家が徹底解説

アメリカの就労ビザの中でも、高度なスキルや専門知識を持つ方にとって重要な選択肢の一つがEB-2ビザです。2026年4月現在、アメリカの移民制度はトランプ政権の政策により変化が続いており、永住権取得を目指す方々にとって正確な情報の把握が不可欠となっています。

EB-2ビザは、雇用ベースの永住権(Employment-Based Green Card)の第2優先カテゴリーに分類され、修士号以上の学歴または学士号プラス5年以上の関連業務経験を持つ方が対象となります。年間約40,040件の枠が設定されており、他のカテゴリーと比較して比較的取得しやすいとされていますが、国籍による制限も存在します。

本日はEB-2ビザの申請条件から取得までの流れ、費用、注意点について詳しく見ていきましょう。

 

1. EB-2ビザの基本概要と分類

1. EB-2ビザの基本概要と分類

EB-2ビザは、Employment-Based Second Preference(雇用ベース第2優先)として知られ、アメリカ合衆国移民国籍法(INA)第203条に基づいて運用されています。このカテゴリーは大きく3つのサブカテゴリーに分かれています。

高学歴専門職(Advanced Degree Professionals)

修士号以上の学位を持つ専門職の方が対象となります。学士号の場合は、関連する職業分野での5年以上の実務経験が必要です。米国市民権・移民業務局(USCIS)によると、この分野には工学、医学、法学、教育、ビジネスなどの専門職が含まれます。

卓越した能力者(Exceptional Ability)

科学、芸術、ビジネス分野において卓越した能力を持つ方が対象です。必ずしも修士号は必要ありませんが、その分野での顕著な実績や専門知識が求められます。

国益免除(National Interest Waiver, NIW)

アメリカの国益に資する重要な仕事に従事する方で、労働証明(PERM)の取得が免除される特別なカテゴリーです。研究者、医師、技術者などが主な対象となります。

2026年4月現在の年間発給枠は40,040件となっており、これには配偶者と21歳未満の未婚の子どもも含まれます。国務省ビザ公報によると、国籍による待機期間の差が存在し、特に中国、インド出身の申請者は長期間の待機が必要な場合があります。

 

2. 申請条件と必要要件の詳細

2. 申請条件と必要要件の詳細

EB-2ビザの申請には、厳格な条件をクリアする必要があります。それぞれのサブカテゴリーごとに異なる要件が設定されており、申請前の入念な準備が成功の鍵となります。

高学歴専門職の要件

高学歴専門職カテゴリーでは、以下の教育要件のいずれかを満たす必要があります。修士号以上の学位を取得していること、または学士号プラス関連分野での5年以上の実務経験を持っていることです。

教育要件の詳細については、USCISポリシーマニュアルで明確に規定されています。外国の学位についてはEducational Credential Evaluators(ECE)やWorld Education Services(WES)などの認定機関による評価が必要となります。

実務経験の場合、前雇用主からの推薦状、給与明細、職務記述書などの詳細な書類提出が求められます。経験は学士号取得後に積んだものでなければならず、関連性の証明も重要です。

卓越した能力者の証明基準

卓越した能力者として認定されるには、以下の10項目のうち最低3項目を満たす必要があります。

①公認機関からの学位、免許、証明書、②関連分野での10年以上の経験を証明する雇用レター、③職業ライセンスまたは認定資格、④卓越した能力に対する給与または報酬の証拠、⑤専門協会のメンバーシップ、⑥業界や政府による業績の認知、⑦その他の比較可能な証拠

雇用主による永続的雇用の証明

すべてのEB-2カテゴリー(NIWを除く)では、アメリカの雇用主による永続的なフルタイム雇用の申し出が必要です。雇用主は労働省(DOL)を通じて労働証明(PERM)を取得し、同様の資格を持つアメリカ人労働者が利用できないことを証明しなければなりません。

EB-2ビザ申請要件比較表
カテゴリー 学歴要件 経験要件 PERM要否 特記事項
高学歴専門職 修士号以上 学士+5年経験でも可 必要 最も一般的
卓越した能力者 不問 卓越性の証明 必要 10項目中3項目証明
国益免除(NIW) 修士号以上推奨 国益への貢献証明 不要 最短ルート

※上記は、2026年4月現在のEB-2ビザ申請要件をまとめたものです

 

3. 申請手続きと取得までの流れ

3. 申請手続きと取得までの流れ

EB-2ビザの取得には複数の段階を経る必要があり、全体で2年から5年程度の時間を要します。国籍や申請カテゴリーによって処理期間は大きく異なるため、計画的な準備が重要です。

STEP1: 労働証明(PERM)の取得

NIW以外のカテゴリーでは、まず雇用主が労働省(DOL)に対して労働証明を申請する必要があります。これは同様の資格を持つアメリカ人労働者が利用できないことを証明するプロセスで、通常6か月から1年程度を要します。

米国労働省のデータによると、2026年のPERM申請の平均処理期間は約8.2か月でした。雇用主は求人広告の掲載、面接の実施、応募者の評価などを行い、適格なアメリカ人労働者がいないことを証明します。

STEP2: I-140請願書の提出

PERM承認後(NIWの場合は直接)、雇用主がUSCISにForm I-140(Immigrant Petition for Alien Workers)を提出します。この段階で、申請者の学歴、経験、能力の詳細な証明書類を提出します。

2026年4月現在の処理期間は、通常のプロセシングで約12か月から18か月です。USCIS処理期間確認サイトでは、リアルタイムの処理状況を確認できます。Premium Processingサービス(追加料金2,805ドル、約434,775円)を利用すると、15日以内に審査結果が通知されます(2026年4月現在、1ドル=155円換算)。

STEP3: 優先日(Priority Date)の待機

I-140が承認されても、すぐに永住権を申請できるわけではありません。申請者の出生国籍によって決まる優先日の順番を待つ必要があります。

国務省ビザ公報によると、2026年4月現在のEB-2カテゴリーの優先日は以下の通りです。

・全世界(中国・インドを除く): Current(待機なし)

・中国: 2019年2月1日

・インド: 2012年4月15日

STEP4: 永住権申請(I-485またはConsular Processing)

優先日が現在になった時点で、アメリカ国内にいる場合はI-485(Application to Register Permanent Residence)、国外にいる場合は領事館プロセシングによって永住権を申請します。

この段階では身体検査、バックグラウンドチェック、面接(場合によって)が実施されます。処理期間は通常8か月から15か月程度です。

 

4. 費用と必要書類の詳細

4. 費用と必要書類の詳細

EB-2ビザの取得には、政府手数料と弁護士費用を含めて総額15,000ドルから25,000ドル(約232万円から388万円)程度の費用が必要となります。費用の内訳を詳しく見ていきます。

政府手数料の内訳

USCISおよび関連機関に支払う基本的な手数料は以下の通りです。

労働証明(PERM)申請料はですが、求人広告費用として1,000ドルから3,000ドル(約155,000円から465,000円)程度が必要です。I-140請願書の申請手数料は715ドル(約110,825円)、Premium Processing利用時は追加で2,805ドル(約434,775円)です。

I-485申請手数料は1,440ドル(約223,200円)、生体認証(バイオメトリクス)手数料85ドル(約13,175円)、I-765就労許可申請(オプション)410ドル(約63,550円)、I-131渡航許可申請(オプション)630ドル(約97,650円)となります。

弁護士費用と専門サービス

米国移民弁護士協会(AILA)の調査によると、EB-2ケースの平均的な弁護士費用は8,000ドルから15,000ドル(約124万円から233万円)程度です。複雑なケースやNIW申請の場合、より高額になる傾向があります。

書類翻訳費用として500ドルから1,500ドル(約77,500円から232,500円)、学歴評価費用として200ドルから400ドル(約31,000円から62,000円)も必要です。

必要書類の準備

EB-2ビザ申請には膨大な書類が必要となります。主要な書類カテゴリーごとに整理すると以下の通りです。

教育関連書類では、卒業証明書(英訳付き)、成績証明書(英訳付き)、学位評価レポート(WESまたはECEによる)が必要です。職歴関連書類では、雇用証明書(各雇用主から)、推薦状(直属上司から)、職務記述書(詳細な業務内容)、給与証明書が求められます。

個人書類では、パスポート(全ページのコピー)、出生証明書(英訳付き)、結婚証明書(該当者のみ、英訳付き)、無犯罪証明書(居住歴のある国すべて)、身体検査結果(指定医による)、税務書類(過去3年分)が必要となります。

隠れた費用への注意

公表されている手数料以外にも、予期しない費用が発生する場合があります。書類の再取得費用、追加証拠(RFE)への対応費用、面接のための交通費や宿泊費、待機期間中の就労許可更新費用などが含まれます。

 

まとめ

まとめ

EB-2ビザは、高度な専門知識や学歴を持つ方にとってアメリカ永住権取得への確実なルートの一つです。年間40,040件という比較的多い発給枠により、他のカテゴリーと比較して取得可能性が高いという特徴があります。

申請プロセスは複雑で時間を要しますが、適切な準備と専門的なサポートにより成功確率を高めることが可能です。特に国益免除(NIW)カテゴリーは労働証明が不要で、独立した申請が可能という大きなメリットがあります。

重要なポイントとして、出生国籍による待機期間の差が大きく、中国やインド出身の方は長期間の待機を覚悟する必要があります。一方で、その他の国籍の方は比較的短期間での取得が可能な状況が続いています。

費用面では総額で200万円から400万円程度の投資が必要となりますが、アメリカでの永続的な就労と居住を可能にする価値のある投資といえるでしょう。成功の鍵は、十分な事前準備と専門家による適切な指導にあります。

EB-2ビザ申請をご検討の方は、お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。