2026年3月13日 Satoshi Onodera

B-1/B-2ビザ(商用・観光ビザ)とは|ESTA不可の場合の申請方法

アメリカへの短期渡航で最も多く利用されるのが、B-1ビザ(商用)B-2ビザ(観光)です。日本国籍の方はESTA(電子渡航認証)を利用すればビザなしで最大90日間の短期滞在が可能ですが、ESTAの申請が却下された場合や、90日を超える滞在が必要な場合には、B-1/B-2ビザの取得が必要となります。

近年、ESTAの審査が厳格化されており、過去にビザの期限超過や入国拒否の経験がある方、イラン・イラク・シリア・北朝鮮・リビア・ソマリア・イエメンへの渡航歴がある方は、ESTAが承認されないケースが増えています。

 

米国国務省の統計によると、2024年度のB-1/B-2ビザ発給件数は全世界で約720万件に上り、日本からの申請も年間約15,000件前後で推移しています。本日はB-1/B-2ビザの基本と申請方法について見ていきましょう。

 

1. B-1ビザとB-2ビザの違い

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B-1ビザとB-2ビザは、しばしばB-1/B-2として併記されますが、それぞれ目的が異なります。多くの場合、B-1/B-2の複合ビザとして一枚のビザスタンプに両方が記載されます。

 

B-1ビザ(Temporary Business Visitor)は、商用目的の短期訪問者向けです。具体的には、商談、会議出席、契約交渉、展示会参加、市場調査、訴訟関連の活動などが含まれます。ただし、B-1ビザでアメリカ国内の企業から給与を受け取ることは禁止されています。日本の企業に在籍したまま、出張ベースでアメリカの取引先と商談を行うようなケースが典型です。

 

B-2ビザ(Temporary Visitor for Pleasure)は、観光、親族訪問、医療目的などの個人的な渡航向けです。旅行、知人・家族の訪問、アメリカ国内での医療機関への受診、アマチュアのスポーツ・音楽イベントへの参加などが認められています。

 

B-1ビザとB-2ビザの比較
項目 B-1(商用) B-2(観光)
目的 商談・会議・契約交渉 観光・親族訪問・医療
最大滞在期間 通常6か月 通常6か月
就労 不可(米国から報酬×) 不可
ビザ有効期間 通常10年 通常10年
延長申請 可能(I-539) 可能(I-539)

 

※上記は、日本国籍の方に適用される一般的な条件です。国籍により異なる場合があります。

 

2. ESTAが使えないケースとB-1/B-2ビザが必要な場面

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日本国籍の方がアメリカに短期渡航する場合、通常はESTAで十分です。しかし、以下のようなケースではESTAが利用できず、B-1/B-2ビザの取得が必要となります。

 

ESTAが却下される主な理由

過去にアメリカの入国拒否やオーバーステイの経歴がある場合。一度でもビザの有効期間を超えて滞在した記録があると、ESTAは自動的に却下される可能性が高くなります。

指定された7か国への渡航歴がある場合。2011年以降にイラン、イラク、リビア、北朝鮮、ソマリア、シリア、イエメンに渡航した記録がある方は、ビザ免除プログラムの対象外となります。

過去に逮捕歴や犯罪歴がある場合。軽微なものであってもESTAの質問項目に該当する場合があり、正直に申告するとESTAが却下されるケースがあります。

90日を超える滞在が必要な場合。ESTAでは最大90日間の滞在に限られるため、それを超える滞在にはB-2ビザが必要です。

 

以上で見てきたように、ESTAが使えないケースは意外と多く存在します。特にビジネスでアメリカとの往来が頻繁な方は、予防的にB-1/B-2ビザを取得しておくことを推奨いたします。

 

3. B-1/B-2ビザの申請手順と面接対策

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B-1/B-2ビザの申請プロセスは、オンライン手続きと在日米国大使館または領事館での面接の2段階で構成されます。

 

申請手順

DS-160の作成として、CEAC(Consular Electronic Application Center)でオンラインの非移民ビザ申請書であるDS-160を作成・提出します。英語での入力が必要で、過去の渡航歴、職歴、教育歴など詳細な情報を記入します。

ビザ申請料の支払いとして、B-1/B-2ビザの申請料は185ドル(約28,675円)です。オンラインで支払い、レシート番号を控えます。

面接予約として、在日米国大使館(東京)または総領事館(大阪、那覇、札幌、福岡)で面接を予約します。繁忙期は予約が取りにくいため、2〜4週間前の予約を推奨いたします。

面接当日として、パスポート、DS-160確認ページ、写真、申請料のレシート、渡航目的を裏付ける書類を持参します。面接は通常5〜10分程度で、英語または日本語で行われます。

 

面接で聞かれる典型的な質問

面接官は、申請者が渡航目的を終えた後に確実にアメリカを出国する意思があるかを判断します。よく聞かれる質問は以下のようなものです。

 

・「渡航の目的は何ですか?」

・「アメリカにはどのくらい滞在しますか?」

・「日本での仕事は何ですか?」

・「アメリカに親族はいますか?」

・「渡航費用は誰が負担しますか?」

 

回答のポイントは、日本との強い結びつき(Ties to Home Country)を示すことです。安定した職業、家族、不動産の所有など、帰国する理由があることを簡潔に伝えることが重要です。

 

4. B-1/B-2ビザの滞在中の注意点と滞在延長

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B-1/B-2ビザでアメリカに入国した後にも、いくつかの重要なルールがあります。

 

滞在期間の管理

入国時にCBP(税関・国境警備局)がI-94の電子記録でAdmitted Until(滞在許可期限)を設定します。通常は6か月間ですが、入国審査官の判断により短縮される場合もあります。I-94のオンラインポータルで自分の滞在許可期限を必ず確認してください。

 

この期限を1日でも超過するとオーバーステイとなり、今後のアメリカ入国やビザ申請に深刻な悪影響を及ぼします。180日以上のオーバーステイは3年間の入国禁止、1年以上の場合は10年間の入国禁止という厳しいペナルティが課されます。

 

滞在延長の手続き

B-1/B-2ビザの滞在期間を延長したい場合は、I-94の期限が切れる前にForm I-539をUSCISに提出します。申請料は370ドル(約57,350円)で、バイオメトリクス(指紋採取)費用85ドル(約13,175円)が別途必要です。審査期間は通常3〜6か月程度です。

 

一方で、B-1/B-2ビザの延長申請は必ずしも承認されるわけではありません。申請の際には、延長が必要な合理的な理由と、延長後にも日本へ帰国する意思があることを示す必要があります。単に「もう少し長くアメリカにいたい」という理由では却下される可能性があります。

 

しかし、正当な理由(医療治療の継続、ビジネス交渉の延長、家族の緊急事態など)がある場合は、適切な書類を揃えることで延長が認められるケースは多くあります。提携弁護士との連携のもと、適切な準備を行うことを推奨いたします。

 

まとめ

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B-1/B-2ビザは、ESTAが利用できない場合や90日を超える滞在が必要な場合に欠かせないビザです。10年間有効で複数回の入国が可能なため、アメリカとのビジネス往来が多い方にとっては、むしろESTAよりも利便性が高い場合もあります。

 

DS-160の作成から面接、入国後の滞在管理まで、一連のプロセスを正しく理解し、特にオーバーステイの厳格なペナルティを十分に認識した上で利用することが大切です。B-1/B-2ビザでアメリカの市場調査を行い、その後E2ビザでの本格的な事業進出を検討される方も多くいらっしゃいます。

 

アメリカのビザ制度全般については、アメリカビザ申請の流れもあわせてご参照ください。E2ビザでの事業進出をご検討の方は、E2ビザサポートサービスをご覧ください。

 

お客様の成功事例

B-1/B-2ビザでの市場調査を経てE2ビザを取得されたお客様の事例です。

コストを抑えた投資額でE2ビザを取得された佐藤社長

お客様の声③

お客様の声④

 

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※当社は移民法上の法的申請代理を行う法律事務所ではありません。当該業務は移民弁護士が担当します。