2026年2月23日 Satoshi Onodera

E2ビザの取得条件を徹底解説。投資額・事業規模・必要書類まで

Reinvent NY代表の小野寺です。2026年現在、アメリカへの移住や事業進出を検討される方から最も多くいただくご質問が、「自分はE2ビザの条件を満たしているのか」という内容です。

E2ビザ(Treaty Investor Visa)は、アメリカと通商条約を締結している国の国民が、米国で事業に投資することを条件に取得できるビザです。日本は対象国に含まれており、発給枠に上限がないことから、要件さえ満たせば取得の道が開かれています。

 

私自身、2019年にニューヨークで全額自己資本によりE2ビザを取得し、以来フルサポートで数十社、スポット対応を含めると250件を超えるお客様のビザ取得をご支援してまいりました。本記事では、その経験を踏まえ、E2ビザの取得条件について投資額の目安から必要書類まで具体的に解説いたします。最後までお付き合いいただければ幸いです。

 

 

1. E2ビザの4大要件 — 取得に必要な条件を整理する

E2ビザ申請の流れ(フロー図)
E2ビザ申請の流れ
US government building exterior with American flag waving, blue sky, professional photography

E2ビザの取得にあたっては、米国移民局(USCIS)が定める4つの主要条件をすべてクリアする必要があります。それぞれの要件を具体的に見ていきます。

条約国の国籍を持つこと。E2ビザはアメリカと通商航海条約を締結している国の国民のみが申請可能です。日本はこの条約国に該当するため、日本国籍をお持ちの方はこの条件をクリアしています。②実質的な投資(Substantial Investment)を行うこと。事業に対して十分な額の資金を投下していることが求められます。「十分な額」に法律上の最低ラインは存在しませんが、実務上は20万ドル(約3,000万円)以上が一つの目安です。③適格な事業(Bona Fide Enterprise)であること。投資先が実態のある営利事業でなければなりません。ペーパーカンパニーや投機目的の投資は対象外です。④事業に積極的に関与すること。投資家自身が経営に携わり、事業運営の中心にいることが必要です。単なる出資者(パッシブインベスター)としての立場では認められません。

 

以上の4要件について、基準と注意点を表にまとめました。

E2ビザ 4大要件チェックリスト
要件 クリア基準 注意点
条約国の国籍 日本国籍保有 二重国籍の場合は主国籍で判定される
実質的投資 20万ドル以上が目安 事業の種類・規模に対して十分であること
適格事業 実態のある営利事業を運営 ペーパーカンパニーや投機は不可
積極的関与 経営者または管理職として関与 パッシブな投資家ポジションは不可

E2ビザ取得における4大要件の判定基準と注意事項

 

ここで特に多くのご質問をいただくのが、②の投資額と③の対象事業に関する部分です。次のセクションで詳しく見ていきます。

 

 

2. 投資額の目安と対象となる事業

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E2ビザの申請で最も気にされるのが投資額です。前述の通り、法律上「最低○○ドル」という規定はありません。USCISが判断するのは、事業の種類と規模に対して「十分な投資」がなされているかどうかです。

私がこれまでご支援してきたお客様のケースでは、投資額は20万ドル(約3,000万円)から50万ドル(約7,500万円)の範囲が大半を占めます。飲食店やサービス業であれば10万ドル台から、不動産関連事業や大規模フランチャイズでは30万ドル以上が一般的です。

 

なお、当社でご支援させていただいた多くのお客様は、当初想定されていたよりも遥かに低い投資額でビザを取得されています。費用の詳細はE2ビザの費用に関する記事もご参照ください。

 

対象となる事業の種類

E2ビザで認められる事業は幅広く、実際に多く見られる形態をご紹介します。

フランチャイズ事業。アメリカで展開するフランチャイズチェーンへの加盟は、事業モデルが確立済みのため審査で有利に働くケースが多いです。②新規事業の立ち上げ。日本で培ったスキルや事業経験を活かし、アメリカで新たにビジネスを創業するケースです。日本での事業との一貫性が審査のポイントになります。③既存事業の買収。すでにアメリカで営業している事業を買収する形です。売上や雇用の実績があるため、審査上のリスクを抑えられます。

 

以上で見てきたように、対象事業は多岐にわたります。一方で、不動産の単純保有(賃貸運用を伴わない資産保有)や株式・債券への投資は「適格事業」に該当しません。E2ビザの趣旨はアメリカ経済への実質的貢献(投資・雇用・納税)であり、この点を明確に示すことが重要です。デラウェア州での法人設立を選択されるお客様も多くいらっしゃいます。

 

 

3. 申請から取得までの流れと必要書類

New York City business district, professionals walking on sidewalk, warm sunlight

E2ビザの申請プロセスは、準備開始から取得まで概ね3〜6ヶ月を要します。お客様の状況や対応スピードによって前後しますが、適切な専門家のサポートのもとで進めることで期間を短縮することも可能です。

 

申請の主なステップ

米国国務省の規定に基づき、E2ビザの申請は以下の流れで進みます。

事業計画の策定と投資実行。アメリカでの事業内容を具体的に計画し、法人設立や資金投入を行います。②申請書類の準備。事業計画書、投資資金の出所証明、財務諸表、雇用計画書など百〜数百ページにも及ぶ書類を準備します。③DS-160(オンライン申請書)の提出。在日米国大使館に対してオンラインでビザ申請を行います。④大使館での面接。事業の実態や投資計画について英語で質問を受けます。事前の面接対策は必須です。⑤ビザ発給。面接を通過すれば、通常1〜2週間でパスポートにビザスタンプが貼付されます。日本国籍の場合、最長5年間の滞在が認められます

 

主な必要書類

E2ビザ申請に必要な書類は多岐にわたります。主なものとして、事業計画書(Business Plan)、投資資金の証明書類(銀行残高証明・送金記録・資金の出所を示す書類)、法人設立書類(Articles of Incorporation等)、オフィスの賃貸契約書、従業員の雇用計画書、申請者の経歴書および過去3年分の確定申告書、パスポートと証明写真が挙げられます。

これらは全て英語での提出が必要となり、移民弁護士と連携して準備を進めるのが一般的です。当社ではニューヨーク州弁護士を含むチームで書類作成を代行しております。

 

 

4. E2ビザ申請の落とし穴と成功のポイント

E2ビザの採択率は比較的高い水準にありますが(詳細はE2ビザの採択率に関する記事をご参照ください)、準備不足のまま申請して却下されるケースも決して少なくありません。

 

よくある却下の原因

実務上、却下の原因として多いのは次のようなケースです。投資額が事業規模に対して不十分と判断されるケース。事業計画の実現可能性が疑問視されるケース。投資資金の出所が不明確で合法性を証明できないケース。そして申請者の経営への積極的関与が不十分とされるケースです。

 

一方で、「E2ビザは取得のハードルが非常に高い」「投資額が数千万円必要」という情報がインターネット上には散見されます。確かに準備すべき書類は膨大であり、審査のポイントを理解せずに臨めば却下リスクは高まります。

しかし、私が250件以上のご支援を通じて実感しているのは、適切な準備と経験豊富な弁護士のサポートがあれば、多くのお客様が想定よりも低コストかつスムーズにビザを取得されているという事実です。当社のフルサポートによるE2ビザ取得実績は100%(数十社)となっております。一度面接に落ちてしまった方のリカバリー対応もお受けしております。

 

なお、E2ビザは更新が可能であり、事業を継続している限り何度でも延長できます。ご家族(配偶者・お子様)の同伴も可能で、配偶者は就労許可(EAD)を取得してアメリカで働くこともできます。ハワイでの事業展開をお考えの方はハワイでのE2ビザに関する記事もぜひご覧ください。

 

 

まとめ

Passport and legal documents on wooden desk with pen, natural window light

E2ビザは、日本人の方がアメリカで事業を行い、ご家族とともに移住するための現実的かつ有力な選択肢です。発給枠に上限がなく、4つの要件を満たせば取得できるビザであるため、正しい戦略と準備さえあれば多くの方にとって実現可能な道となります。

 

当社では、代表である私自身のE2ビザ取得経験と、ニューヨーク州弁護士を含むチームにより、お客様一人ひとりのケースに応じた最適なプランを設計し、申請から取得まで伴走させていただいております。

E2ビザの取得条件に関するご不明点や、ご自身のケースが対象となるかどうかのご確認は、お問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

 

お客様の成功事例

実際にアメリカでのビジネス設立・移住・駐在を実現されたお客様の事例をご覧いただけます。

 

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当社では、E2ビザをはじめとするアメリカのビザ取得・ビジネス設立を総合的にサポートしております。初回相談は無料です。まずはお気軽にご連絡ください。

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