2026年2月24日 Satoshi Onodera

E2ビザの更新方法と注意点|有効期限・条件変化・手続きの流れ

Reinvent NY代表の小野寺です。

E2ビザを取得してアメリカで事業を展開されている皆さまにとって、「更新をどのように準備するか」は在米生活を継続するうえで最も重要な課題の一つです。

2026年現在、E2ビザの更新は書類を揃えれば自動的に通るわけではありません。更新のたびに「現在も条件を満たしているか」が審査されます。事業実績が不十分であれば却下となり、在米資格を失うリスクがあります。

私はこれまで250件以上のE2ビザ支援を行ってきた中で、更新時に初めて問題が発覚するというケースを数多く目にしてきました。本記事では、E2ビザ更新の仕組みから必要書類の準備、よくある失敗パターンとその対策まで、実体験をもとに詳しく解説します。

 

1. E2ビザの有効期限と更新の仕組み

E2ビザスタンプのあるパスポートのクローズアップ

日本国籍保持者のE2ビザ有効期限

日本国籍保持者のE2ビザは、最長5年間の有効期間が認められています。これは日米間の通商航海条約に基づくもので、条約国によって認められる期間が異なります。例えばイギリスは最長2年、韓国も最長2年と設定されており、日本は比較的有利な条件を持っています。

5年という有効期間は、アメリカで事業基盤を築き安定させるうえで十分な猶予があると言えるでしょう。ただし、5年後には必ず更新審査が必要になるという点を念頭に置いて、日頃から準備を進めておくことが肝要です。

 

ビザと入国許可(I-94)の違い

E2ビザで入国すると、入国審査時にI-94(入国許可)が発行されます。このI-94には通常「D/S(Duration of Status)」と記載され、ビザの有効期間中は継続して在留が認められます。

注意が必要なのは、「ビザの有効期限」と「在留期限」は別物だという点です。ビザが切れた状態でアメリカ国内にいること自体は問題ありませんが、一度出国すると新しいビザがなければ再入国できません。つまり、ビザが切れる前に更新申請を完了させておく必要があります。

 

E2ビザは理論上、何度でも更新が可能です。更新のたびに審査官による再審査が行われ、引き続き条件を満たしていると判断されれば、最長5年の新たなビザが発給されます。永住権(グリーンカード)のような発行上限数の制限はなく、条件を満たし続ける限り在米を継続できる点が、E2ビザの大きな特徴の一つです。

E2ビザの基本的な取得条件については、E2ビザの取得条件を徹底解説した記事もあわせてご参照ください。

 

2. E2ビザ更新に必要な書類と手続きの流れ

E2ビザ申請の流れ(フロー図)
E2ビザ申請の流れ
ビザ申請書類とパスポートが並ぶデスク

E2ビザの更新は、在外公館(日本大使館・総領事館)での申請が原則です。アメリカ国内でのステータス変更ではなく、日本に一時帰国して申請する形になります。在米中にステータスチェンジ(USCIS経由)を行う方法もありますが、これはビザ発給ではなくステータス変更であり、通常の更新とは異なります。

 

それでは、更新に必要な主な書類を確認していきます。

E2ビザ更新に必要な書類一覧(2026年現在)
書類名 内容・説明 ポイント・注意点
DS-160(非移民ビザ申請書) オンラインで記入・提出するビザ申請フォーム 最新情報で正確に記入すること
有効なパスポート ビザ有効期限+6ヶ月以上の残存期間が必要 旧パスポートも面接時に持参
証明写真 米国ビザ規定サイズ(5cm×5cm、背景白) 6ヶ月以内撮影のもの
事業計画書(更新版) 現在の事業状況と今後の計画を反映した書類 雇用・投資の実績数字が必須
財務諸表・米国税務申告書 直近2〜3年分の事業実績を示す書類 CPA(米国公認会計士)作成推奨
雇用証明書類 従業員の給与明細・雇用契約書・Payroll記録 米国市民・永住権者の雇用が明確なこと
投資証明書類 銀行明細・設備購入領収書・賃貸契約書等 資金の出所(資金源)が明確なこと
ビザ申請料 現在315ドル(約47,250円) 各大使館の指定支払い方法で対応

上記の書類に加え、面接では事業の現状・売上推移・雇用実績・今後の計画について具体的な質問がなされます。数字をもとに自信を持って説明できる準備が重要です。

 

申請の流れは、①DS-160の記入・提出、②申請料の支払い、③面接予約(在日米国大使館または各総領事館)、④書類準備、⑤面接という順序になります。東京以外にも大阪・福岡・那覇・札幌・名古屋の各総領事館で申請が可能です。

更新申請のベストなタイミングは、ビザ有効期限の3〜6ヶ月前です。面接予約の空き状況や書類の準備期間を考えると、6ヶ月前から動き始めることをお勧めしています。特に繁忙期(年末年始・大型連休前後)は面接の予約が取りにくい場合があるため、余裕をもった計画が不可欠です。

E2ビザ更新にかかる費用の全体像については、E2ビザの費用解説記事で詳しくご確認いただけます。

 

3. 更新が却下されるリスクと事前対策

移民弁護士とビザ書類を確認する日本人

E2ビザの更新で最も注意すべき点は、「一度取得したから大丈夫」という認識が通用しないということです。更新のたびに審査官が条件を満たしているかを判断し、問題があれば却下されます。

 

実際に支援の中で見てきた、更新が困難になる主なケースを整理します。

①事業が形骸化・実態がない状態
売上がほぼゼロ、従業員が存在しない、オフィスが実質的に閉鎖されているといった状況は最も深刻です。法人が名目上存在していても、「事業実態がない」と判断されれば却下リスクは非常に高くなります。米国政府はE2ビザを通じてアメリカ経済への貢献を求めているため、休眠状態の法人での更新申請は事実上困難です。

②投資が「実質的」でない・自己資金が乏しい
E2ビザの要件として「At-Risk Investment(リスクを伴う実質的投資)」が求められます。借入金が主体で自己資金がほとんどない場合、この条件を満たさないと判断されることがあります。初回申請時に自己資金で投資したとしても、更新時点でどのように投資が継続されているかを示す必要があります。

③アメリカ市民・永住権者の雇用実績がない
E2ビザの目的の一つは、アメリカ経済への雇用貢献です。申請者本人と家族のみで事業を運営しており、米国市民や永住権者の雇用実績が全くない場合、審査が厳しくなります。従業員が1〜2名でも実際に雇用し給与を支払っている実績は、更新において大きな強みになります。

④初回事業計画書との乖離が大きい
当初の事業計画と現在の実態が大きく異なる場合、審査官への説明義務が生じます。市場環境の変化による計画修正であれば説明可能ですが、事業計画書に記載した内容が単なる絵に描いた餅だったと判断されれば、信頼性を損なうことになります。

 

これらのリスクを防ぐための日常的な対策として、私がお客様に必ずお伝えしていることがあります。

まず、事業記録の日常的な整理です。銀行口座の明細、売上記録、雇用関連書類(給与記録・雇用契約書)を定期的に整理しておくことで、申請準備の負担を大幅に軽減できます。「更新は5年後の話」と思っていると、気づいた時には書類が散逸しているというケースがよくあります。

次に、移民弁護士との継続的な関係構築です。更新前に初めて弁護士に相談するのでは遅いケースがあります。ビザ取得後も定期的に現状を報告し、状況変化が生じた際に速やかに相談できる体制を持っておくことが、結果的に最も効率的なリスク管理となります。

 

4. 事業状況が変化した場合の更新対応

ニューヨークのオフィスで事業計画を検討する経営者

E2ビザ取得から数年が経過すると、事業の規模・内容が変化することは珍しくありません。更新時には、この変化をどう整理して説明するかが重要なポイントとなります。

 

事業が拡大・成長した場合

売上の増加、従業員数の拡大、新たな設備投資など、事業の成長は更新において最も有利な材料となります。アメリカ経済への貢献度が高まっていることを示す実績として、審査官に強いポジティブな印象を与えます。

成長の実績は感覚的な表現ではなく、「2021年比で売上150%増」「雇用人数5名から10名へ拡大」「投資累計額100万ドル超」など、具体的な数字で提示することが重要です。数字の裏付けがある申請は、審査官の信頼を得やすくなります。

 

事業が縮小・低迷している場合

売上が減少している場合でも、理由と対策を明確に説明できれば更新が認められるケースがあります。コロナ禍の影響、競合環境の急激な変化など、外部要因を示すデータとともに、現在取り組んでいる回復策を具体的に提示することが有効です。

「一時的な低迷であり、事業継続の意志と具体的な計画がある」と説得力をもって示せるかどうかが鍵となります。事業が低迷しているほど、弁護士との事前打ち合わせに時間をかけるべきです。

 

業種・事業内容を大幅に変更した場合

E2ビザは特定の事業・投資に紐づいているため、大幅な業種変更は実質的に新規申請に近い審査水準を受けることになります。例えば、飲食業から不動産業への転換、あるいは全く異なる分野への参入は、当初の申請内容と別物として扱われます。

業種変更を検討している場合は、事前に移民弁護士に相談し、変更後の事業がE2ビザの条件を引き続き満たすかどうかを確認することが不可欠です。

また、配偶者が取得しているEAD(就労許可)は主申請者のビザ有効期限に連動しています。家族全員のビザ・就労許可の有効期限を一元管理し、更新手続きを同時に進めることをお勧めします。

アメリカのビザ制度全般については、アメリカビザ全般の解説記事もあわせてご参照ください。

 

まとめ:E2ビザ更新で押さえるべき3つのポイント

在日米国大使館の外観

E2ビザの更新で最も重要なのは、「現在も事業が継続・成長しており、アメリカへの投資・雇用貢献が続いている」という事実を明確に証明できることです。

 

押さえるべきポイントを整理すると、次の3点に集約されます。

タイミング:ビザ有効期限の3〜6ヶ月前を目安に準備を開始する。書類作成・弁護士連携・面接予約を考えると1年前から動き始めることが理想的です。

事業実績の記録:売上記録・雇用書類・投資証明を日頃から整理しておく。更新の準備はビザ取得初日から始まっているという認識が重要です。

専門家との連携:移民弁護士との継続的な関係を持ち、事業状況の変化を適切に文書化しておく。更新前に初めて相談するのではなく、普段からの対話が成功の鍵となります。

 

当社では、E2ビザの更新サポートを含む、アメリカ移住・ビザ取得に関する総合的なご支援を行っております。更新を控えている方、事業状況に変化が生じた方は、早めにご相談いただくことをお勧めします。

 

お客様の成功事例

実際にアメリカでのビジネス設立・移住・駐在を実現されたお客様の事例をご覧いただけます。

 

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