Reinvent NY代表の小野寺です。「グリーンカードを申請したいが、どのルートが自分に合っているのか、具体的な流れが分からない」というご相談は、アメリカ移住を検討されている方から非常に多くいただきます。
2026年現在、グリーンカード(米国永住権)の申請ルートは主に5種類あり、それぞれ条件・費用・審査期間が大きく異なります。自分に合ったルートを正確に把握することが、申請成功への第一歩です。
グリーンカードの4つの取得方法



「アメリカに住みたい」「子供をアメリカの学校に通わせたい」と考えたとき、最初に知るべきキーワードがグリーンカード(Green Card)です。
グリーンカードとは、正式名称を「Permanent Resident Card(永住者カード)」といいます。米国市民権移民局(USCIS)が発行する米国永住権を証明するカードです。このカードを取得すると、アメリカ国内のどこにでも住むことができ、どの企業でも自由に働くことができます。さらに3〜5年後には米国市民権(アメリカ国籍)の申請資格も得られます。
取得ルートは大きく分けて4つあります。
①家族ベース
処理期間:12〜18ヶ月
②雇用ベース
処理期間:2〜5年
③EB-5投資
処理期間:2〜4年
④DV抽選
当選確率:非常に低い
①家族ベース(Family-Based)は、米国市民権保持者またはグリーンカード保持者が、配偶者・親・子供などの家族をスポンサーとして申請する方法です。USCISの公式データによると、グリーンカード発行全体の40%以上がこの家族ベースです。
米国市民の直系親族(配偶者・21歳未満の未婚の子供・親)は、ビザ番号の待ち時間がなく比較的スムーズに取得できます。処理期間は通常12〜18ヶ月です。
②雇用ベース(Employment-Based)は、米国の雇用主がスポンサーとなり、Form I-140(移民請願書)をUSCISに提出する方法です。EB-1(卓越した能力を持つ人材)、EB-2(高度な学位を持つ専門家)、EB-3(熟練労働者)の3つのカテゴリがあります。
EB-1は「アインシュタイン・ビザ」とも呼ばれ、科学者やアスリート、多国籍企業の管理職などが対象です。EB-2にはNIW(国益免除)という雇用主なしで申請できる特別ルートもあります。処理期間は2〜5年程度ですが、国籍や職種により大きく異なります。
③投資家ベース(EB-5プログラム)は、1990年に米国議会が創設した制度です。指定地域(TEA)への投資は80万ドル(約1億2,000万円)、それ以外は105万ドル(約1億5,750万円)が最低投資額です。投資先で10人以上のフルタイム雇用を創出する必要がありますが、配偶者と21歳未満の子供も同時に取得できます。
④抽選(Diversity Visa Lottery / DV)は、毎年約55,000枚のグリーンカードが抽選で配布される制度です。米国国務省のウェブサイトから無料で応募できますが、当選確率は非常に低いです。日本は対象国に含まれていますが、中国やインドなど移民数が多い国は対象外となっています。確実性を求める方には投資家ベースか雇用ベースが現実的な選択肢です。
2025年の最新動向:トランプ・ゴールドカード制度

2025年、グリーンカード制度に大きな変化がありました。トランプ大統領が「ゴールドカード(Gold Card)」制度を創設したのです。
2025年9月19日、トランプ大統領は大統領令14351号に署名し、ゴールドカード・プログラムを正式に設立しました。同年12月には公式サイトtrumpcard.govが開設され、申請受付が開始されています。
ゴールドカードの仕組みはこうです。申請者は1万5,000ドル(約225万円)の審査手数料を支払い、審査通過後に100万ドル(約1億5,000万円)を米国商務省に寄付します。
法人スポンサーの場合は200万ドル(約3億円)です。
EB-5
雇用創出10人必要
処理期間:2〜4年
ゴールドカード
雇用創出不要
処理期間:未定
従来のEB-5との最大の違いは、事業への投資や雇用創出が不要という点です。寄付をもってEB-1またはEB-2カテゴリでの永住権申請が可能になります。
ただし注意点もあります。ゴールドカードは既存のEB-1・EB-2のビザ枠(年間約28,000件)を使用するため、中国やインドなど申請数の多い国は数年の待ちが発生します。
日本国籍は比較的有利で、現時点では待ち時間がほぼ発生していません。今後の制度変更にも注意が必要なため、検討中の方は早めの情報収集をおすすめします。
グリーンカード取得にかかる費用と期間

実際にグリーンカードを取得するには、どの程度の費用と時間がかかるのでしょうか。主要な取得方法ごとの費用と期間を比較します(1ドル=150円で算出)。
| 取得方法 | 最低投資額・費用 | USCIS申請費用 | 処理期間 | 雇用創出要件 |
|---|---|---|---|---|
| 家族ベース | なし | 約1,760ドル(約26万円) | 12〜18ヶ月 | なし |
| 雇用ベース(EB-1〜3) | なし(雇用主負担) | 約2,440ドル(約37万円) | 2〜5年 | なし |
| EB-5(TEA地域) | 80万ドル(約1.2億円) | 約3,675ドル(約55万円) | 2〜4年 | 10人のフルタイム雇用 |
| EB-5(非TEA地域) | 105万ドル(約1.6億円) | 約3,675ドル(約55万円) | 2〜4年 | 10人のフルタイム雇用 |
| ゴールドカード | 100万ドル(約1.5億円) | 15,375ドル(約230万円) | 未定 | なし |
| DV抽選 | なし | 約1,200ドル(約18万円) | 1〜2年 | なし |
EB-5とゴールドカードの投資額はほぼ同水準ですが、ゴールドカードには雇用創出の義務がありません。
一方、EB-5は投資額が返還される可能性がありますが、ゴールドカードの100万ドルは「寄付」であり返金されません。
弁護士費用も忘れてはなりません。EB-5の場合、移民弁護士の費用として1万5,000〜2万5,000ドル(約225万〜375万円)程度が一般的です。
すべての申請者はUSCISが指定する医師による健康診断(Form I-693)も必要で、500〜1,000ドル(約7万5,000〜15万円)程度かかります。
グリーンカード取得後の義務と注意点

グリーンカードを取得した後にも、知っておくべき義務があります。ここを理解しておかないと、せっかく取得した永住権を失うリスクがあります。まず最も重要なのが税務義務です。
グリーンカード保持者は米国市民と同じ税制の対象となり、全世界所得に対して米国で確定申告を行う義務があります。日本で得た収入も申告対象です。ただし、日米間には租税条約があるため、二重課税は一定の範囲で回避できます。
次に居住要件です。グリーンカードは「永住」の意思を前提に発行されます。また、住所変更があった場合は10日以内にUSCISへの届け出が義務付けられています。
グリーンカードの更新も忘れてはいけません。カードの有効期限は10年間で、期限切れの6ヶ月前からForm I-90で更新申請が推奨されています。
そして米国市民権への道です。
(配偶者は3年)
N-400提出
選挙権取得
グリーンカード取得後、一般的には5年間(米国市民の配偶者は3年間)の永住を経て、市民権を申請できます。市民権を取得すると選挙権が得られ、海外滞在の制限もなくなります。ただし日本は二重国籍を認めていないため、米国市民権取得後は日本国籍を喪失する点に注意が必要です。
まとめ

グリーンカードとは、アメリカで自由に住み、働くための「永住権カード」です。正式名称は「Permanent Resident Card」で、取得すると就労制限なしにアメリカ全土で生活できます。
取得方法は家族・雇用・投資・抽選の4つがあり、2025年には新たにトランプ政権のゴールドカード制度が加わりました。
特に資産1億円以上の日本人富裕層の方にとっては、EB-5投資プログラム(80万ドル〜)とゴールドカード(100万ドル)が現実的な選択肢です。EB-5は投資回収の可能性がある一方で雇用創出義務があり、ゴールドカードは寄付型で返金はないものの手続きがシンプルです。
当社Reinvent NY Inc.では、ニューヨークを拠点にグリーンカード取得を目指す日本人の方のビザ戦略の立案から米国での生活基盤づくりまで一貫してサポートしています。
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