2024年12月24日 Satoshi Onodera

「住みたい街ランキング2024」で上位にランクインし、注目を集めている通称LIC、ロングアイランドシティ。かつては工場地帯だったこのエリアは、この10年で目覚ましい発展を遂げ、ニューヨークで最もダイナミックな変貌を遂げた地区の一つとなっています。

 

米国の不動産専門メディアによると、2020年以降、マンハッタンからの移住者が前年比で約45%増加し、特に日本人駐在員家族の間での人気が急上昇しているといいます。

マンハッタンの不動産価格が史上最高値を更新し続ける中、より広いスペースでリーズナブルな家賃、そして充実した教育環境を求める駐在員家族にとって、ロングアイランドシティは理想的な居住地として注目を集めています。

 

今回は、ロングアイランドシティの魅力と、厳選されたおすすめ物件情報をご紹介していきます。

 

1. ニューヨークの生活環境

世界経済の中心地として君臨し続けるニューヨーク。ニューヨーク市都市計画局の最新データによると、2024年の統計では人口約850万人を超え、そのうち約40%が外国出身者となっています。多様性に富んだこの街では、様々な国籍の人々が互いの文化を尊重しながら共生しています。

 

特筆すべきは、近年の日本人コミュニティの急成長です。在ニューヨーク日本国総領事館の統計によると、ニューヨーク首都圏における日本人居住者は約3万人に達し、その数は2020年比で約20%増加しています。

日系企業の進出も続いており、JETROニューヨーク事務所によれば、2024年時点で約1,500社の日系企業がマンハッタンを中心とするニューヨーク首都圏に拠点を構えています。

 

■ 変化する居住トレンド

2024年第1四半期のダグラス・エリマン社の市場レポートによると、マンハッタンの平均家賃は以下のように推移しています。

・スタジオ: $3,800/月(前年比+8%)
・1ベッドルーム: $4,500/月(前年比+12%)
・2ベッドルーム: $6,200/月(前年比+15%)
・3ベッドルーム以上: $8,500/月(前年比+18%)

 

この急激な家賃上昇を受け、多くの駐在員家族が代替となる居住地が人気となっており、クイーンズ区やブルックリン区などの周辺エリアが注目されるようになっています

 

■ 日本人コミュニティの形成

ロングアイランドシティには、日本人コミュニティセンターを中心に、活発な日本人コミュニティが形成されています。定期的に開催される文化交流イベントや、子供向けの日本語教室など、日本人駐在員家族が安心して生活できる環境が整っています。

2. 駐在の方におすすめの物件の条件

ニューヨーク駐在員の方々の物件選びにおける優先順位と具体的なニーズについて、詳しく見ていきましょう。以下の表は、ある駐在員100名の方へのアンケート結果をまとめたものです。

 

物件選びで住所する項目

重視する条件 回答率 具体的なニーズ 補足事項
通勤時間 92% 30分以内を希望 ラッシュ時の混雑度も考慮
治安 88% 24時間警備付き 防犯カメラ設置必須
学区 75% 公立学校のレベル 補習校へのアクセスも重要
日本人コミュニティ 65% 情報交換の場 日本食スーパーの近さ
設備の充実度 60% ジム、プール等 パッケージ受取システム
緊急時対応 55% 24時間管理人 日本語対応可能が理想
インターネット環境 50% 高速光回線 リモートワーク対応

 

特に通勤時間、治安、お子さんの学区が重症視されています。

 

■ 物件選びのポイント

私たち不動産選びの専門家の観点で、ロングアイランドシティでの物件選びにおける重要なポイントをご紹介します。

上記の皆さまが気になるポイントに加えて、ぜひ以下にも目を向けていたけたら幸いです。

 

1. 築年数への配慮
新築・築浅物件が多いエリアですが、管理体制の実績も重要です。築5年以内の物件が理想的とされています。

 

2. 防音性能
マンハッタンビューの物件は、イーストリバー沿いの高層階が多く、風の影響を受けやすい特徴があります。二重窓などの防音対策がされているかどうかの確認が重要です。

 

3. 停電対策
Con Edisonによると、地域の電力供給は安定していますが、非常用発電設備の有無は確認すべき重要なポイントです。

 

3. ロングアイランドシティ周辺の様子・マンハッタンへのアクセス

ロングアイランドシティの特徴は、何と言ってもその利便性の高さです。イーストリバーを挟んでマンハッタンのミッドタウンの対岸に位置し、MTA(メトロポリタン交通公社)の複数の路線が利用可能です。

 

■ 充実した交通アクセス

・地下鉄路線:
– 7線:グランドセントラル駅まで約10分
– E/M線:ミッドタウン各駅まで約15分
– N/W線:タイムズスクエアまで約20分
– G線:ブルックリン方面へのアクセス

 

・フェリー:
NYCフェリーのサービスも充実しており、マンハッタン34丁目まで約10分、ウォール街まで約25分でアクセス可能です。

・シティバイク:
自転車通勤派には、Citi Bikeのステーションが地域内に30箇所以上設置されています。

 

■ 生活利便施設

1. ショッピング施設
・シティーラインLIC:大型スーパー、家電量販店
・コートスクエアフードコート:飲食店街
・ジャパンマーケット:日本食材専門店

 

2. 文化施設
MoMA PS1:現代アート美術館
・LICアートセンター:芸術文化施設
ガントリープラザ州立公園:ウォーターフロントパーク

 

3. 医療施設
マウントサイナイ・クイーンズ:総合病院
エルムハースト病院:救急指定病院
・ジャパニーズメディカルケア:日本人医師による診療所

 

4. 学区

教育環境は、駐在員家族にとって最も重要な関心事の一つです。ロングアイランドシティの学区は、ニューヨーク市でも特に評価の高い地域として知られています。

 

■ 公立学校の特徴

1. PS/IS 78(プリスクール~8年生)
ニューヨーク市教育局の評価で最高ランク獲得
・日本人生徒の受け入れ実績が豊富
・ESLプログラムが充実
・放課後プログラムも充実

 

2. PS 384(プリスクール~5年生)
・STEM教育に力を入れた新設校
・少人数制クラス
・バイリンガル教育プログラムあり

 

3. Academy of American Studies(9年生~12年生)
・AP(Advanced Placement)コース充実
・国際バカロレア(IB)プログラム導入予定
・大学進学実績が優秀

■ 日本人教育機関

1. ニューヨーク日本人教育審議会(補習校)
・バスで約30分でアクセス可能
・土曜日開校
・日本の学習指導要領に準拠

 

2. ニューヨーク日本人学校
・スクールバスサービスあり
・平日フルタイム
・日本の義務教育課程に完全準拠

 

5. ロングアイランドシティのおすすめ物件7つ

さて、ここからはお待ちかねの物件ご紹介です。

以下にロングアイランドシティで特におすすめの物件をご紹介します。全ての物件が24時間セキュリティ完備で、駐在員家族の受け入れ実績があります。

名称をクリックすると、公式サイトも確認できますのでぜひチェックしてみてください。

 

■ ラグジュアリークラス

1. Tower 28 Heritage

所在地:42-12 28th Street
家賃: 2ベッドルーム:$5,500~/月、3ベッドルーム:$7,800~/月
プール:有り(屋上)
ジム:24時間営業
特徴:キッズルーム、コンシェルジュサービス

2. The Dutch(ザダッチ)

所在地:25-19 43rd Avenue Condominium in Long Island City, Queens
家賃:1ベッドルーム: 月額3,800ドル〜、2ベッドルーム: 月額5,200〜ドル
プール:なし
ジム:あり
特徴:屋上ラウンジ、フィットネスセンター、ワークスペース、ペット可

 

3. QLIC

所在地:41-42 24th Street, LIC, NY 11101
家賃:1ベッドルーム: 月額3,700ドル〜、2ベッドルーム: 月額5,400〜ドル
プール:有り(屋上)
ジム:あり
特徴:居住者ラウンジ、24時間コンシェルジュ

 

4. Jackson Park

所在地:28-10 Jackson Avenue, Long Island City
家賃:1ベッドルーム: 月額3,800ドル〜、2ベッドルーム: 月額5,500〜ドル
プール:有り(屋外)
ジム:あり
特徴:3棟からなる大規模な複合施設で、2エーカーの私設公園を備えています。室内プール、サウナ、テニスコート、屋上デッキなど充実したアメニティ。マンハッタンまで地下鉄で10分という好立地。

5. Eagle Lofts(イーグル・ロフツ)

所在地:43-22 Queens St, Long Island City
家賃:$4,800(1ベッドルーム)、$5,500(2ベッドルーム)
プール:無し
ジム:6AM-11PM営業
特徴:マンハッタンへ1駅というアクセスの良さと、広々とした室内空間が特徴。屋上ガーデン、コワーキングスペース、キッズルームなど、ファミリー向けの設備も充実。

 

6. Skyline Tower(スカイライン・タワー)

所在地:23-15 44th Drive, Long Island City
家賃:$5,300(1ベッドルーム)、$6,200(2ベッドルーム)
プール:有り(室内)
ジム:24時間営業
特徴:クイーンズ最高層の住宅ビルで、マンハッタンのパノラマビューを堪能できます。室内プール、サウナ、スチームルーム完備。

 

7. Alta(アルタ) LIC


所在地:29-22 Northern Boulevard, Long Island City
家賃:$4,900(1ベッドルーム)、$5,700(2ベッドルーム)
プール:有り(室内)
ジム:5AM-12AM営業
特徴:クイーンズプラザ駅直結の好立地。コワーキングスペース、図書室、屋上バーベキューエリアなど、コミュニティを重視した設備が特徴。

■ 物件契約時の注意点

1. 必要書類
・パスポート
・就労ビザのコピー
・雇用証明書(会社レターヘッド付き)
・直近3ヶ月分の銀行取引明細
・前年度のW-2フォームまたは納税証明書
保証会社との契約書類
2. 初期費用の目安
・敷金:家賃の1~2ヶ月分
・仲介手数料:家賃の1ヶ月分(物件による)
・申請料:$50~100
・信用調査料:$50~75
・保証会社費用:年間家賃の約7~10%
3. 契約期間
・標準的な契約期間は12ヶ月~15ヶ月
・短期契約の場合は家賃が15~20%増

まとめ

ロングアイランドシティは、マンハッタンへの抜群のアクセス、充実した教育環境、そして比較的リーズナブルな家賃と、ニューヨーク駐在員の方々にとって魅力的な条件が揃っているエリアです。特に、お子様のいるご家族にとっては、安全で教育環境も整っており、理想的な居住地となるでしょう。

 

ロングアイランドシティは、駐在員家族の新たな選択肢として、今後さらなる発展が期待されるエリアです。本記事が、皆様の充実したニューヨークライフの一助となれば幸いです。

 

記事をお読みいただき、ありがとうございました。

100年前も現在も、そして100年後も世界の中心であり続けるニューヨーク。

 

当社Reinvent NY Incでは、2019年よりアメリカ進出・移住される個人様、企業様、駐在員様のご支援を続け、ニューヨーク不動産仲介のあらゆる側面をサポートする総合的なサービスを提供しています。

駐在の方向けの物件仲介は、家賃の一ヶ月分を仲介手数料として頂戴しております。

また、上記サービス利用にあたり、駐在員の皆さまが移住前後で必要な情報をお気軽に相談できる「NY駐在なんでも相談サービス」を付帯サービスとしてご提供しております。

 

\こんなご相談が可能です/

・物件お探し総合サポート(家賃の一ヶ月分を仲介手数料。本サービスご利用に伴い以下は無料となります

・更新時やNY内引越しのサポート

駐在後のキャリア、ビジネスや起業、ビザの悩みまでこっそり相談できる30分無料相談サービス
 (当社の物件仲介サービスを利用してのお客様)

・アメリカでの資産形成、クレジットカード関連、ご家族の就業など元駐在員であった代表にこそ相談できるあれこれ

 

 

こういったお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。(ご赴任前の段階からご相談可能です。新年度になる3月などは大変混み合いますので、お早めにまずはご相談をおすすめいたします

 

まずは以下フォームより、一度お気軽にご相談をいただけますと幸いです。

お問い合わせフォーム